第1戦 ページ2
.
「ただいま､本丸番号3056の仕事から帰ってしましたー。」
フラフラとしながらソファに座ると、鳴狐と同じように座った。
「お疲れさん。お嬢と鳴狐の叔父。」
喉が渇いたんじゃねぇか？
そう言って私と鳴狐に水を渡してくれる薬研マジニキ。
「よっ、お疲れ。で？どうだった？」
なんか手掛かり掴めそうか？
薬研から貰った水を有り難く頂いていると､ガチャりと部屋の奥から出てきた男--零は私の同期であり薬研の主だ。
「いーや。全然。今は翔が情報を引き出そうとしてるけど···多分関係者じゃないね。」
「マジか·····｡ハァ··にしても本当に誰なんだろうな。《刀剣男士オークション》の関係者。」
《刀剣男士オークション》
これは余り他の役人や、審神者には知られ渡ってない極秘な情報。
つい2ヶ月程前にブラック本丸の疑いをかけられた男が居た。
役人が突入して本丸に行くと、本丸にはその審神者1人しか見つからなかったのだ。そう。
"刀剣男士が一振りも見つからなかった。"
初期刀も初鍛刀も居なかった。
折.ったのか､折.っ.たのを燃やしたのか｡
男に事情聴取をすると何と、《刀剣男士オークション》というものに全て売ったらしい。初期刀も初鍛刀も｡
時の政府は絶句した。そんなの知らなかったのだ。
男によれば政府に見つからないように、慎重に厳重にしていたそうだ。
男に詳しく聞くと､オークションに参加しているのは男と同じようなブラック本丸の審神者ばかりだったそうだ。
オークションに参加しているのがブラック本丸ばかりならばきちんとした部隊を作って誰も気づかない内に終わらせてしまおう！というのが政府の考え。
その部隊が《ブラック本丸特別攻撃部隊》の私達。
「ハァ···せめてオークションの場所さえわかればなぁ···」
じっと資料の紙を見つめる零
「1箇所に留まってくれたたらいいものを··」
「オークションはやる度に違う場所らしいからなぁ。」
そう、オークションは場所も時間も全てが違うのだ。
男も流石に場所も時間もハッキリと言えないのだ。
「(ブラック本丸より面倒臭いぞ、この案件)」
これだったらブラック本丸一掃する方が楽かもしれないなんて言ったら零が頭を抱えそうだからやめとく。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：霧雨 x他1人 | 作成日時：2017年2月6日 0時
