第59話 2か月ごしの ページ10
2046年
1月14日 日曜日
23:38
私はエマと一緒に、食堂に向かった。
ｶﾞﾁｬ
エマ｢レイ…｣
A｢…こんな時間に何してるの？｣
レイ｢
エマ｢…ああ。レイ、明日誕生日だもんね…｣
レイ｢そう…今日が最後の夜、明日で
エマ｢…｣
A｢…｣
レイ｢なぁ…エマ…A…お前ら、本当に諦めちまったの？
本当は諦めてなんかないんだろ？エマ、A。｣
エマ｢うん、諦めてない。｣
A｢でもそれは、レイもでしょ？｣
レイ｢ああ。みんな結局考えることは同じ。
諦めたフリをして、脱獄を進めてたってわけだ。｣
エマ｢逃げようレイ。｣
A｢その話をしにここへ来た。｣
レイ｢ちょうどよかった。俺も話がしたかったんだ。
2か月、ママの目気にしてロクに会話もできなかったもんな。｣
エマ｢うん。私もAも、とにかくママに本当の狙いを気づかれたくなかったから。｣
レイ｢｢本当の狙い｣？｣
エマ｢そう。ママは手強い。私達は常に見張られていた。決して警戒を緩めない。私もレイもあれだけ何もしていなかったのに、ママは監視を止めてくれなかった。本当に用心深い。
でも、それならそれを利用すればいい。
私に目を向けさせれば、
レイ｢Aか。｣
レイは、私を見た。
A｢うん。あと、ドンとギルダも。｣
エマ｢ママの警備が固くても、その目は2つと限られている。
私達に警備が向けば向くほど、他は手薄にならざるを得ない。
何かするのは、Aとドンとギルダに全部任せた。訓練を始め、諸々の準備。｣
レイ｢それで？どこまで進んだ？｣
A｢道具や食料、防寒具の用意、全部済んでる。いつでも出られる。｣
レイ｢上出来じゃないか。
あとは方法。どう逃げるか。｣
A｢出る策も練った。考えがある。｣
エマ｢明日の昼、ここから逃げよう。｣
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作者名：苺の花 | 作成日時：2019年6月11日 2時
