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第2話 当たり前の日常 ページ3

大好きなママ。大好きなみんな。

血の繋がりはなくても、大切な家族。

施設(ハウス)は私の“家”だった。

全て私の、私達の普通。

カランカラン

ママ「時間通りね。」

10年間、疑ったことすらなかった。

全員「いただきます。」

当たり前(・・・・)日常(・・)

フカフカのベッド。

おいしいごはん。

白ずくめの制服。

首筋の認識番号(マイナンバー)

そして、毎日の勉強(テスト)

シンと静まり返る部屋。

“将来のために”

貴方達(わたしたち)のために”

ママはこのテストを「学校」の代わりだと言った。

ヴン…

《Age11Type1、各問10秒以内に答えなさい。それでは始めます。》

《第1問。立体Aの展開図として正しくないものを選びなさい。》


《第2問。次に描かれた立方体の総数を…》


《第3問。この数列の第50項目に来る数を…》


《──第18問。次の不等式の表す領域を…》


《──第25問。》


《──第32問。》


《──第46問。》


《──第59問。以下の条件を満たすとき導き出される関係式を…》


《──第60問。》



《続けてType2──》



────────────────

「ハー。」

「終わったぁ。」

「つかれたぁー。」

トーマ「まぁ、半分は行ったろ!!」

マルク「半分も!?すごっ」

コニー「いいな〜私なんか全然…最近ずっとだよ」

ママ「結果を返すわね〜
ノーマン、レイ、エマ。
すごいわ、3人とも!また300点!満点(フルスコア)よ!」

エマ「イェーイ!」

レイ「A、今日は何点だったんだ?」

A「215点…お兄ちゃんに追いつくのは、まだまだ先だなぁ…」

私は、自分のテストを見た。

第3話 「門」と「柵」→←第1話 GFハウス



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作者名:苺の花 | 作成日時:2019年6月6日 2時

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