【約ネバ】兄妹

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ママの寝室で毎晩、最年少の着替えや入浴の手伝いが許されるのはなぜか年長の女子のみ。



見つけなきゃ、発信器を！


隣でエマがキャロルを入浴、着替えをしている。


私も手を動かしながらキャロルに傷のようなものがあるか探した。


でも、それらしいものがどこにもない。


…何か見落としているに決まってる。



手術痕がないならそれだけサイズが小さいってこと。




敵の立場なら…


『っエマ、いくら鬼でも発信器は食べないよね？

出荷のときとかに取り除くなら、成長しても取り出しやすい場所に埋めると思う』


エ「！ってことは」


このときの私達は自分達のことでいっぱいいっぱいで、ギルダの声が届いていなかった。


ギ「エマ、あやすの上手いよね…。

すごいなぁ…もうキャロル懐いてる…。

エマ…私ね…エマに聞きたいことがあるの。


あの日…あの夜…っ」


エマが何かに気づき、キャロルを寝かせる。


ギ「？エマ？」



『…それ、虫刺され？』


よく見るとキャロルの耳の裏には虫刺されのような痕があった。


エ「……これは…病気の検査のために採血した痕だって昔…ママが…」


『それって…！』


エマがキャロルの耳に触れると、顔を綻ばせ、私を見て頷いた。


見つけた！発信器は耳に埋められていたんだ！



…でも、思っていた以上に小さい。


自分の耳を触っても全く気づかない。



一体どんな発信器なの？


もし、この発信器が鬼独自の技術ならお手上げだ。


そう思ったとき、キャロルがエマの指を握り笑った。




…いや、違う。


一歩は進んだ、無駄なんかじゃない。

次は壊し方。


絶対に壊して逃げてやる！

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