猫の群れはマネージャーを求む【音駒】

過去 ページ22

・黒尾 side




山「Aさん大丈夫なんスか…！？」



黒「あぁ、研磨が保健室連れてった。…合宿中に、申し訳ねぇんだけど…アイツのこと、聞いてくれませんか。全員に頼みたい」



アイツは、変わらなくちゃいけない



…それには、アイツが“面白い”と感じるコイツらの力が必要だ



夜「いや、あんなん見てはい練習しよーとはならねぇだろ！！！」



澤「そうそう…Aには俺ら全員お世話になってるしな」



兎「A俺のボールで…死んだ！？死んでないよな！？」



赤「木兎さん静かに」



黒「！…ありがとな。アイツ、王子って言われてんだけど…意味わかるよな？」



菅「言葉遣いとか不意の仕草とか紳士だよな！」



木「髪も短くてボーイッシュ」



黒「そう。…それ、全部作ってんだよ。素のアイツは可愛いものとか甘いものとかがすっげぇ好きな女子。ただ、男勝りなだけ」



日「男勝り…？？」



黒「…俺より研磨のが付き合い長いから研磨の方が詳しく話せるんだが……まぁ、仕方ねぇ」





アイツは“紳士”の言葉の意味ってなんだ？って思うくらい昔は男勝りな喧嘩っ早い女だった



モブA「お前まじキモイんだよ！！顔はか、可愛いくせに男みたいにしやがって！！！！」



モブB「お前なんか誰も好きにならねーよ！！」



「あぁ！？んだと！！！？！！お前らが男のくせに弱いだけだろうが！！」



可愛い顔なのに男勝りな性格で男子からバカにされることが多かった



喧嘩を売られたら買うのがA…だから女子からも少し遠巻きに見られていた



モブC「Aちゃんってちょっと怖いよね…」



「！……」





「研磨ぁああああクロおおおお」



研「そんなに嫌なら静かにしてればいいのに」



「だって腹立つじゃん！！」



黒「バレーしよバレー」



「ガン無視かよ！！でもいいよ！研磨も行こー！！」



研「ｴｯ」



Aは俺ら3人で1番バレーバカだった



バレーしてる時のアイツは悩みなんか一切ないみたいな顔で楽しんでた



…だから、大丈夫だと思っていた





「…私が変われば、みんな認めてくれるのかな」




気づかないうちにアイツは変わっていった

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