終わる平凡な日々 ページ4
わたしは10連勤を終え、疲れ果てた身体を横たえていた…。
『あー、幸せ…。』
寂しいインドア派のOLのわたしは、もっぱら休日は部屋でくつろぐことにしている。
『明日も頑張らなきゃだなー…』
近所のケーキ屋さんで買ってきた自分への小さなご褒美。生クリームがたっぷりかかった紅茶シフォンを食べると、そんな憂鬱な考えは吹き飛んだ。
『えへへ…、美味しい…!』
平凡な休日。平凡なわた……
その時インターフォンが鳴った。
誰か来た…?珍しいな、誰だろう。
部屋着姿で出るのは気が引けたが、インターフォンを覗くとアパートの大家さんだったため、問題ない。
『遅れてすみません、大家さん!』
「いいの、いいの!休日からごめんなさいね!」
活発そうな、いかにも感じのいい年配の女性がにこにこと笑っている。こちらも微笑み返し玄関から出る。
『いえいえ…それで何のご用事でしょうか?』
「それがね…」
「このアパートね、もうすぐで潰しちゃうのよ!」
……え!?
『ちょ、ちょっと待って下さいよ!どういうことなんですか、それは!!』
いきなり飛び出した恐ろしい発言。自分の唯一の居場所が奪いかねない!!
「このアパート、古くなってきたでしょ。それに
わたしも年でね、続けるか迷ってたのよ!」
『わ、分かりますよ!でも、それっていきなり過ぎませんか!?』
「うふふ、大丈夫よ、取り壊しはあと一ヶ月後だから!」
焦りまくるわたしとは対照的に彼女はそんなこと全く意に介していないようだ。居場所を守るためにも引くわけにはいかず、精一杯に抵抗してみせる。
『十分いきなりですよ!仕事とか、住む場所とかどうすればいいんですか!それに大家さんもアパートも若いですって!』
「…今、わかりますよとか言ってたわよね…。…まあ、それもあるんだけどね、知り合いの不動産屋に聞くと……」
『……聞くと?』
必死の抵抗もどうやら無駄のようだ。
彼女は目を閉じ、不要じゃないかと思う程に間を取ると彼女は高らかに宣言した。
「この土地高く売れるのよ!!」
…ああ、最悪だ…。
なんとかなるさ→←ご挨拶(読み飛ばしていただいてかまいません)
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作者名:なえ | 作成日時:2016年8月13日 13時