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Sっ気 ページ28

一松side

電車の女が家に来た。なんか全員と会ったことあるっぽいな。…ふーん。

起きたそいつは布団から出る。

…!?トド松にすっごい顔近づけてる!?何こいつ…。

『わたしすっごい近眼で…』

そう思っていると彼女は顔を真っ赤にして弁解する。
ああ、近眼なのか…。そういえば眼鏡あったな。男になんのためらいもなく顔を近づけるこいつに少しむかつく。…なんでだろ。

そして顔を赤らめる姿になんか…

変な気持ちになるな…?

「眼鏡ってこれ…?」

さっと枕元の眼鏡を取り、指先でそいつの眼鏡を弄ぶ。

『そ、それですそれ!たぶん!』

それさえも見えねーのかよ…。

『渡してもらってもいいですか!?』

「なら取りに来てみて…」

すると途端にむっとした顔になる。
やばい、楽しいわこいつ。

『ほんとに見えないんですよ!どうなっても知りませんよ!』

うっわ、可愛い…。

『カラ松さん!!』

……は?


チョロ松side

一松が女の子を弄ってる…。悪い顔してるな、あいつ。そろそろ止めなきゃな。そう思った時に彼女の言った名前は予想外だった。

『カラ松さん!!』

!?まさかそこと間違えるか!?すごい一松驚いてるよ!あの子カラ松とも知り合いなのか…。

面白い子だな。あっけに取られて彼女を見ていると、ほんの少し眉間にしわを寄せてこちらに歩いてくる。

…え?こっち来てる!!?

『カラ松さん、勝手にお邪魔したのは謝りますよ!でもほんとに眼鏡がないと分かんなくて…』

そ、そうみたいですね…顔近いよ!

「わ、わかってるよ!Aちゃん?だよね?眼鏡はすぐ取ってあげるから!!」

『え?自己紹介したじゃないですか、カラ松さん…』

悲しそうにしょげた顔。これは…やっぱりあの子だわ!確定!!いやまあ分かっても一緒だけど!困ってカラ松の方に助けを求める。

あ、声かけようとしてる。安心…

『え、え?カラ松さん?もしかして違いますか!?』

潤んだ目と赤い頬の彼女が僕に迫る。

………

ほぼ同時に勢いよく倒れる音が響いた。

一歩遅かった→←眠り姫が起きました


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設定タグ:おそ松さん , 逆ハー , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:なえ | 作成日時:2016年8月13日 13時

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