責任をとろう ページ24
おそ松side
二人の叫び声も無駄なようで、彼女はすやすやと眠っている。
ま、まじか…。ほんとに酒弱いんだな…。この場面で寝落ちとは……。少しムラッと来たんだけどなー。
「おい、Aちゃん!起きやがれ!チクショー!」
「おーい、Aちゃん?起きろー」
かるーく彼女の肩を叩く。
『………むにゃ』
小さく寝息を漏らすと彼女は幸せそうに笑う。うはー可愛い。
「おいおそ松!お前が飲ませやがったんだからな!責任取れよコンニャローバーロー!」
せ、責任!?
目を見開いたおそ松を見て呆れたようにAの方に顎をしゃくった。
「おい…、そんな意味じゃねえぞ…。Aちゃんを責任取って送り返せっつーことだ!バーロー!」
ああ…そういうことか。そういえば前のアパートっつてたな。よっし、送り届けるか…。
しばらく起きそうに無い彼女を持ち上げる。腕に伝わった重さは細い体つき同様頼りない。
うわ、軽。ちゃんと食べてんのかなー…。
持ち上げておでん屋を出る。このまま帰るのはあれだなー。やっぱりおんぶしかねえか。
「Aちゃーん、失礼するぜー」
とりあえず一声掛けて自分の背中にAを背負う。
…あー、軽いんだけど、こう、人の重みってやばいわー。髪の匂いとか柔らかさとか色々とクルわ……
『おそ松さん…?』
そんなことを考えていると後ろから彼女のか細い声が耳元にかかる。
疚しい気持ちを持っていたからなのか必要以上に反応してしまう。
!??やべえ、起こしたか…?
恐る恐る彼女に目をやると気持ちよさそうに目は伏せられたまま。
……、寝てる。
「はあ…」
ほっと一息つき、また歩き始める。
何でこんなことなってんだ…?あ、俺のせいだわ!あー納得……!…うわわ、あんま抱きしめてこないでほしいわ…
脚も絡ませないでくれほんと!
彼女の一挙一動に、止まったり歩いたりを繰り返す。時間をたっぷりと掛けながら、なんとか目的地に辿り着いた。
アパートに着いたぞ…。だが、問題があるな…!
何号室か分からねえ!!
後ろの彼女は当分起きそうに無いし、闇雲に探す訳にも行かない。
この女の子をおんぶした状態で知らないアパートをうろつくのは…アウトだな!仕方ねえ、家に連れてくか…。
5人の敵が待ち構えている中に女の子を連れていくのも充分アウトだけどさあ…考えを二転三転させる。
それでも彼女を放っておく訳にも行かない、という結論になった。
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作者名:なえ | 作成日時:2016年8月13日 13時