終わらない物語 (ページ22)

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廿ページ22

「俺たちが暴走した場合、どうするんだ？」

赫がまともなことを言ってる！！
成長したんだねぇ…

ちょっと感動したよ…

「ま、そうだよねぇ…私たちは序列５に部類されるもんねぇ…」

「おさまるの待つんじゃない！！？？」

「おさまんの待つ…そういう手があるのか…」

「じゃねぇだろバカ！そのうちに村三つ壊してるわ！」

というようなまぁ、他愛もない話をしていた時

「ん？ちょっと待って…あの赤い目の私たちの村を壊した能力者…村一つを楽に破壊してる…」

「ってことは、序列５の能力者！」

「ん？まてよ？そんなに序列５の能力者っていんのか？そんなの村壊れ放題じゃん…」

確かに…おかしい点がいくつもある

一つ目、序列５の能力者は世界に五人しかいない
二つ目、でもその中の五人に白い髪に赤い瞳の能力者はいない

いくつもじゃなかった。二つだった

「…ねぇ、私が暴走した時って、髪色どんな色してる？」

さっきからずっと黙っていた葵が口を開く

確か葵は昔一回だけ暴走して私たち四人が抑えたんだ

その時…

「確か、黒い髪に黄色い瞳じゃなかったか？」
赫が頭をひねっていう

「うん、そうだよ？…私は？」
緑葉がニコッと笑って聞く

「緑葉って、暴走したことあるっけ？」
うん、そこからだよね

「一回だけあるの」
えぇ～？あったっけ？

「白い髪色に空色の瞳だった！」

黄耆！よく覚えてたな！

「僕は！？」
うん、黄耆は鮮明に覚えてますよ

「黒い髪に赤の瞳だった。俺は？」

赫は…

「白い髪に紫の瞳よ？私は？」

私の質問に皆首をひねる

「A…しらねぇな」
「僕もー！」
「Aの暴走…したの？」
「確か、白髪にピンクじゃない」

よかった、私じゃない

葵が覚えてた

おかしいよね…

だって、この五人の中にいないなんて

皆が悩む中、一人だけ顔を曇らせている人物がいた

その人物は、村を壊した白い髪色に赤い瞳の女の子の正体を知っている

ただ一人、唯一の人物