終わらない物語 (ページ21)

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拾玖ページ21

「元の人みっけた！」

黄耆が誰かを引きずっている＿＿＿ん？引きずってる？うん、死んでないなら大丈夫←

「うぅ…ごめんなさい」

白い髪に緑の瞳

顔の可愛い女の子

「私は時雨です…暴走すると止められません…本当にごめんなさい…まさか伝説の五人の血族様にまで迷惑をかけるなんて死んだ方が良ぃぃ！」

「落ち着いて？ね？」
緑葉が落ち着かせようとする
なかなかパワフルな子だ

「僕たち無傷だよ！ほら！」

黄耆が安心させようと体を見せる
黄耆がいうように私たちは本当に誰も怪我をしていない

「時雨だっけ？お前がいうような伝説の五人の血族は、お前ごときの能力で怪我をするようなやつらか？」
赫が地味に酷いことを言った
「ちょっと赫。酷いわよ」
「本当のことを言ったまでだ」
「そうですよね！そんなことありませんね！」
あれ？一番効果的だったみたい

「改めて自己紹介をさせていただきます！私の名前は時雨です！能力は「氷」！見てのお通り女の子です！」
少し変わってる？

「私は葵。能力は…」
「知ってます知ってます！「水」ですよね！その金魚の模様、すごく綺麗です！同じ空気を吸えていることに感謝です！」

「あ、そ、そう…？ど、どうも…ありがとう…？」
葵が困惑している…！
珍しい…

ー三日後ー

「さ、出るか」

私たちは笑君、網君、時雨ちゃんに見送られながらそこを発った

変わった子たちだったなぁ…

「待ってください！」

そう言う声が聞こえて、後ろを振り返る

「網君に笑君！どうしたの？」

そこにいたのは見慣れた二人だった

「この前、ここに来たのは能力者の情報を集めるためだって言ってましたよね？」

「ま、まぁね」
そんなこと言ったような、言ってなかったような…あやふやだ

「僕たち、一つだけ知ってることがあって…」

「え！？何！？どんなこと！？」

その話題に飛びつく

「能力は、暴走することは知ってますよね…」

「それはまぁ？」

「暴走はその能力者の倍の力を持つ能力者じゃないと止められません…それ以上の能力者がいない場合、その能力者の周りは血の海と化します…能力者の力が強ければ強いほど、血の海となる範囲が広くなります…序列１の場合はその家、序列２の場合は隣の家まで、序列３の場合は隣の隣まで、序列４の場合はそのまた隣の家まで、そして最後の序列５…これは村一つを楽に破壊します…」

じゃあ、私たちの村を潰したのは序列５…

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

序列はレベルのことです！