ヤキモチ彼氏くんたちの話。2 ｰ短編集ｰ

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彼はそう言うと、そのままテレビ電話をつけ
私は少し彼から離れて、布団に潜った






慎「おはようございます」

壱「おはよう、何してるん？」

慎「や、…まぁ…今起きました」

壱「ん？隣にAちゃんいるん？」

慎「え、何で分かったんすか」

壱「ふは、当たり？笑 Aちゃんおはよう」

「あ…おはようございます笑」







どうしてバレたか分からないけど
二人で顔を見合わせてニヤニヤすると
彼は少しだけカメラを私に向けた

布団の中から少しだけ顔を出して
軽く頭を下げた
画面の向こうに映る壱馬さんからも漂うオフ感
でもセクシーさを隠せてない







「壱馬さん、朝からカッコイイですね」

壱「ふ、ほんま？ありがとう。うちのも、今飯作ってくれてる」

「あ、私もご飯にしようかな」

壱「そのパジャマ、慎からもらった？」

「これ…慎がくれました。ふふ…」

壱「プレゼントしたら重いかなーとかずっと悩んでたで笑」

慎「壱馬さん、そこでストップです。やめてください」







そう言うと、自分だけにカメラを戻し
髪の毛を何度も触りながら
本題の話を進めた

このパジャマ、そんなに悩んだんだ…
彼からプレゼントされて、嬉しくないものなんて
この世にないのに、考えてくれて
悩んだ末、これ買ってくれたんだよね

私にとっての特別な宝物が、またひとつ増えた
嬉しくて、電話している彼にぎゅ、と抱きつく

暫くして電話を切った彼が
少し照れくさそうに笑いながら
私を抱きしめた









「ふふ、嬉しい。幸せ。ありがとう」


慎「A、いつもありがとう」


「…どうしたの、急に 笑」


慎「んー…」


「慎？」


慎「…壱馬さんとこがさ、おそろしてて…。俺がしたくなった、って言うのが…本音。笑」









ちょっと待って
その理由、可愛すぎない？








慎「俺の、っていう証…ひとつは欲しいじゃん。」








照れ笑いしながら頬をかく君に
私は今日も、ときめくんだ









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