ヤキモチ彼氏くんたちの話。2 ｰ短編集ｰ

【おうち時間】長谷川慎 ページ43

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「ん…おはよ」


慎「おはよ」








まだ眠い目を擦って薄く目を開けると
横には両肘をついて携帯をいじる私の彼氏

昨日愛し合った後にすぐに眠ったから
まだ服は着てなくて
白い肌に鍛えられた腕の筋肉が
私の胸をドキッとさせる

ボサっとした寝癖から漂うオフ感が
THE RAMPAGEの長谷川慎じゃなくて
私にとっての特別な存在だと気付かされる








「ん…？何これ？」


慎「パジャマ」


「いや、それは分かってるけど…何で？」







お互いそのまま裸で寝たのに
私にだけ着せられた、モノクロでお洒落な
パネルっぽい写真がたくさん描かれたパジャマ

あれ？これって、彼が愛用してたものだよね







「慎の？」


慎「ううん、Aの」


「？」


慎「前に可愛いって言ってたじゃん。」








慎の家に泊まりに来た時に
新しく着ていたパジャマ
やっぱりセンスが良くて、可愛いし
お揃いもしたいし、私も欲しいだの
たくさん言っていた

その時に、特にパジャマをあげるとかの
話にならなかったのに
私が言ったの覚えていてくれたんだ

でも、私が聞きたいのは
そういうことじゃなくて
これは慎のをくれるってこと？









「あ、ありがとう」


慎「お揃い」


「え、うそ」


慎「ほんと。Aがお揃いで欲しいと思ってると思って、A用に新しく買った」









そんなに甘い言葉、頂いていいんですか
素直に嬉しい
思わず胸がキュンとときめいて
口元が緩み、寝転んでいる彼に抱きついた









「慎〜、好き」


慎「そういう時だけ 笑」









そんなことを言いながらも
仰向けになって私を腕の中へ包んでくれる
相変わらず携帯は触ってるけどね

私は彼の腕と胸の間の肌に頬をくっつけて
彼の体温を感じる

彼のことを堂々と彼氏と言える存在は
家族と限られた親友しか居なくて
お揃いの物を持つと、何かと彼の危険に
繋がったりするかもしれないから避けていた

それなのに、そんな彼がお揃いを
プレゼントしてくれたことが
嬉しくて、彼の愛情に触れる







慎「あ、壱馬さんから電話」


「うん、出たら」


慎「テレビ電話なんだけど笑」


「え、どうしよう。私、向こう行ってようか、すっぴんだし…」


慎「…いいじゃん、ここいて」









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