佰陸拾陸 ページ7
.
『最後の一人……』
ズシャアッと、血溜りに倒れる死体
直ぐに終わらせる為に、呼んでいたのはブチハイエナの群れ
実はハイエナとはライオンの食べ残しを食べると思われがちだが
此の種類は群れでの狩りが得意
更には狼より戦闘能力は僅かに勝る、昔私が重宝していたのだ。
久し振りと微笑んだ。
『……中也と行った時より本気だったし
返り血がひどいな。』
頬をぐっと拭いても、手に付いた血が更に頬に塗り広がるだけ
『まだ夜明け迄時間があるし、気にしなくていいか』
尾崎さんとは少し先の公園で待ち合わせている
『急ぐか』
私は次に、何時か逃亡に愛用した馬を呼び出す
『あの時は有難うね、また宜しく』
首の裏に手を当てて、とんっと、飛び乗る
馬は後ろに沿って鳴いた後、強く地面を蹴り走り出した。
走る樋爪、コンクリートとぶつかる音が心地良い。
**
数分走れば直ぐに目的地へと着いた。
一本の薄暗い街灯の下、
静かに私を見据えた。
『お待たせしました、織田です』
尾崎「のう、Aよ」
『は、はい』
嫌われていると勝手に思い込んでいる私は
馬に降りた直後に名を呼ばれ、肩が少し跳ねた。
尾崎「いや……」
尾崎さんは顔を背けた。
そして立ち尽くす馬の鼻筋を撫でて、薄く微笑む
尾崎「立派な馬じゃの」
『っ、あ、有難うございます』
尾崎「任務帰りか?」
『はい』
尾崎「……主には血が、よく似合うな」
『え……?』
尾崎さんは光の無い目で、静かにそう云った
街灯に照らされ、漸と自分の格好を理解する
中々に血が染み付いて、自分で云うのもあれだが、地獄から出た鬼の様な姿だ。
血は既に乾き、肌に付着しているのが鬱陶しいと感じ始める
尾崎「行くぞ」
『はい!』
静かな下駄の音が、真夜中の横浜に響いた。
.
643人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
竜泉(プロフ) - ルーインさん» 織田作の天然なところ、確かに可愛いです。なのにしっかりしてるところもあって…… 可愛さもかっこよさも兼ね備えているなんて狡い……笑 壱から読んでいただけて、光栄です! コメントありがとうございました! 励みになります! (2017年3月13日 22時) (レス) id: 388cb5bae8 (このIDを非表示/違反報告)
竜泉(プロフ) - なのさん» いえいえ、こちらこそリクエストありがとうございます! この作品初リクエストで不安だったのですが、そう言っていただけて安心です。 織田作の天然さは神がかってますよね笑 コメントありがとうございました! (2017年3月13日 22時) (レス) id: 388cb5bae8 (このIDを非表示/違反報告)
竜泉(プロフ) - ゆいさん» 私も自分で書いていてキュンッとしました。 実際にポンポン持って授業参観に来て欲しいですよね笑 授業を寝ない自信、そして頑張れる自信があります! コメントありがとうございました! (2017年3月13日 22時) (レス) id: 388cb5bae8 (このIDを非表示/違反報告)
竜泉(プロフ) - 研磨剤さん» そう言っていただけてとても嬉しいです、何せ話がだらだらと長引いてしまっていますので、飽きる方も多いかも知れません。ですので、なにより私の支えとなる言葉です。 コメントありがとうございました! (2017年3月13日 21時) (レス) id: 388cb5bae8 (このIDを非表示/違反報告)
ルーイン - ポンポンはウケた(笑)織田作天然過ぎて可愛い…←あ、続編おめでとう御座います!壱から猛スピードで読んで参りました(笑)続き気になります!更新頑張って下さい!!(^^) (2017年3月8日 17時) (レス) id: 32d25253d2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:竜泉 | 作成日時:2017年2月4日 6時