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『……』


少し短く感じる昼休みが終われば、もう五時間目

授業参観の時間、だ。


予鈴のチャイムが鳴ると、皆は慌てて席に着く

其れでも隣や後ろの子と大きな声で話している。



私も、隣の男の子に話を掛けられた。



「……やい織田、お前ん所のかーちゃん

また来ないんだろ!」

『……』


私は、何だか悔しくて……

黙って頷いた。



「えぇ、またかよ〜」


続いて斜め前の男の子が振り向いて私を笑った。

まったく、何かある毎に私にちょっかいを出して何が楽しいんだ!


前は筆箱隠すし、スカート履いたら捲るし!

もう、ズボン以外履くもんか……!




『でもねえ、私にはかっこいいお兄ちゃんが居るんだから!』

「でもにーちゃんだって来ないだろ!

今日は平日だよ?」

「そうそう、皆は学校なんだよ」


皆、とは

中学生や高校生の事を含んで云っている


私の兄は……学生じゃない

学校にだって通ってない


毎日毎日、お仕事を頑張っているんだ。




『……ばーか』

「何〜、生意気だぞ!」

『わっ!

何するの!』



男の子が私のノートを奪うと、中に大きくバカと書いてきた。

……もう、勝手にしろ。



あっという間に、本鈴が鳴り

隣の男の子は慌てて私にノートを返した。


若干静まりつつも、未だ騒がしい教室内で

先生が手を叩いた。



「はいはい、静かに静かに〜」


其の一声でも、完全に静かになりはしないが

多少マシになった。







「はい、号令!」

「起立、気を付け、礼!」









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五→←三



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竜泉(プロフ) - ルーインさん» 織田作の天然なところ、確かに可愛いです。なのにしっかりしてるところもあって…… 可愛さもかっこよさも兼ね備えているなんて狡い……笑 壱から読んでいただけて、光栄です! コメントありがとうございました! 励みになります! (2017年3月13日 22時) (レス) id: 388cb5bae8 (このIDを非表示/違反報告)
竜泉(プロフ) - なのさん» いえいえ、こちらこそリクエストありがとうございます! この作品初リクエストで不安だったのですが、そう言っていただけて安心です。 織田作の天然さは神がかってますよね笑 コメントありがとうございました! (2017年3月13日 22時) (レス) id: 388cb5bae8 (このIDを非表示/違反報告)
竜泉(プロフ) - ゆいさん» 私も自分で書いていてキュンッとしました。 実際にポンポン持って授業参観に来て欲しいですよね笑 授業を寝ない自信、そして頑張れる自信があります! コメントありがとうございました! (2017年3月13日 22時) (レス) id: 388cb5bae8 (このIDを非表示/違反報告)
竜泉(プロフ) - 研磨剤さん» そう言っていただけてとても嬉しいです、何せ話がだらだらと長引いてしまっていますので、飽きる方も多いかも知れません。ですので、なにより私の支えとなる言葉です。 コメントありがとうございました! (2017年3月13日 21時) (レス) id: 388cb5bae8 (このIDを非表示/違反報告)
ルーイン - ポンポンはウケた(笑)織田作天然過ぎて可愛い…←あ、続編おめでとう御座います!壱から猛スピードで読んで参りました(笑)続き気になります!更新頑張って下さい!!(^^) (2017年3月8日 17時) (レス) id: 32d25253d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:竜泉 | 作成日時:2017年2月4日 6時

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