佰漆拾肆 ページ15
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芥川「【羅生門・連門顎】!!」
次は大きな顎が数個、私を取り囲んだ。
其れなら、私は……
『【竜吟虎嘯】』
キマイラを創り出した。
芥川「な、何だあれは……」
キマイラは太い前足で、大きな顎を力強くなぐる
弾ける様な破裂する様な音と共に消え去る顎
芥川「い、一撃……」
『……』
そしてキマイラは直ぐに淡い水色の光になって消えた。
『未だこれらの生物は、上手く創り出せないか』
然し、十分。
芥川「チッ……
【羅生門・獄門顎】!!」
『……っ!』
比べ物にならない位の強大な顎が、私の視界いっぱいに現れた。
『……』
もう、一気に片を付ける。
『……芥川、覚悟しろッ』
私は雷獣を呼び出した。
バチバチと、大気に電気が走る音
大きく吠えれば、忽ち廊下は電光に満ちた。
私は雷獣と共にそのまま、強大な顎に突っ込む
雷獣の激しい電撃で、顎は徐々に崩壊していった。
そして私は、芥川の首元にナイフを突き付けていた。
芥川「……」
『……これで、決着はついた事にしろ』
芥川「や、僕が……負けた……?」
私はナイフを離し、懐に仕舞った。
芥川「……く、そ……」
『……はあ、疲れた……
芥川、之で私達は_____』
急に芥川の黒獣が私の腕に噛み付いた。
『うわッ……!?』
私は軽く前に飛ばされ、顔面から着地
『……ッた
な、何するの……!?』
噛み付かれた腕は新しい傷となって、じんわり血が流れた。
ま、負け惜しみ……?
芥川「……勘違いするな、助けた訳では無い。」
『た、助け……?』
ガラガラガラッ……
ドォォオオンッッ
『……え』
私の突っ立っていた場所の天井が、不意に落ちてきて
其処は瓦礫の山になった。
疲れやら勝った安心やらで、私は崩れる寸前だった天井に気付いていなかったのだ。
上二階分、下一階分に被害が及んでしまった……
嗚呼、森さんになんて云ったら良いんだ。
『……あ、あの
芥川……』
芥川「次は負けぬ」
『へ……?
つ、次は無い方がいいな』
芥川「……」
芥川は、若干ふらふらし乍ら
歩いて行ってしまう
……今のは、彼なりの恩返し……みたいなものとして
受け取っておく事にしよう。
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竜泉(プロフ) - ルーインさん» 織田作の天然なところ、確かに可愛いです。なのにしっかりしてるところもあって…… 可愛さもかっこよさも兼ね備えているなんて狡い……笑 壱から読んでいただけて、光栄です! コメントありがとうございました! 励みになります! (2017年3月13日 22時) (レス) id: 388cb5bae8 (このIDを非表示/違反報告)
竜泉(プロフ) - なのさん» いえいえ、こちらこそリクエストありがとうございます! この作品初リクエストで不安だったのですが、そう言っていただけて安心です。 織田作の天然さは神がかってますよね笑 コメントありがとうございました! (2017年3月13日 22時) (レス) id: 388cb5bae8 (このIDを非表示/違反報告)
竜泉(プロフ) - ゆいさん» 私も自分で書いていてキュンッとしました。 実際にポンポン持って授業参観に来て欲しいですよね笑 授業を寝ない自信、そして頑張れる自信があります! コメントありがとうございました! (2017年3月13日 22時) (レス) id: 388cb5bae8 (このIDを非表示/違反報告)
竜泉(プロフ) - 研磨剤さん» そう言っていただけてとても嬉しいです、何せ話がだらだらと長引いてしまっていますので、飽きる方も多いかも知れません。ですので、なにより私の支えとなる言葉です。 コメントありがとうございました! (2017年3月13日 21時) (レス) id: 388cb5bae8 (このIDを非表示/違反報告)
ルーイン - ポンポンはウケた(笑)織田作天然過ぎて可愛い…←あ、続編おめでとう御座います!壱から猛スピードで読んで参りました(笑)続き気になります!更新頑張って下さい!!(^^) (2017年3月8日 17時) (レス) id: 32d25253d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:竜泉 | 作成日時:2017年2月4日 6時