REBORN ―己の使命。そして存在― (ページ35)

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晴のアルコバレーノページ35

夜、私はなんとなく目が覚めてしまった。

起き上がろうとした瞬間に、誰かの…ユーキの喋り声がしたので、反発的に寝た
フリをした。

どういうわけか、相手の方の声がダダ漏れだった。

リ『こっちに来る気はねぇか？』

…この声って…晴のアルコバレーノ…？

祐「そうだな……スカウトされたら行かないことはないな。」

リ『かなり上からだな。』

祐「別に……それよりもアイツ…笹川了平は大丈夫か？」

なんで…？なんで相手チームの心配をするの……？

リ『多分な。』

祐「多分って……まぁ、いい。…俺の正体に気付いた奴は…」

リ『俺だけだぞ。…まぁツナ達は「どこかで会った事あるかもしれない。」って
言ってたけどな。』

祐「…そうか。」

リ『お前とAの試合が楽しみだな。』

私……じゃなくて、向こう側の姫君の人だよね、

祐「…あぁ。」

リ『なんだ、楽しみじゃないのか？』

祐「別にそこまで……。…まぁ、さっさと終わっちまった方が楽なんだろうな…
変な空気吸う必要もなくなる。…邪魔者は消えるってか。」

そういった後、乾いた笑い声がドアの向こうから響いた。

邪魔者は消える……？

ユーキの喋っている内容が日本語であることもあってイマイチ理解できなかった
けど…なんでそんな悲しそうな声で話してるの…？

祐「…まぁ、少なくともリング争奪戦が終わるまでは、俺はこっちにいるからな。それだけは決定事項だからな。」

リ『あぁ…今日はもう遅い。そろそろ寝た方がいいんじゃないか？今回の争奪戦の時、寝むそうだったしな。』

祐「…あぁ。寝させてもらう。お休み。」

そういうと、ユーキは電話の電源を切った。

そして、ドアが開く。

ドアに耳をつけて聞いていた私は、めっちゃ驚いた。

ユーキも驚いてた。まぁ、当然だよね……聞かれてないと思ってたんだからね…

祐「………聞いてたのか？」

いつもよりも声のトーンが低かった。

怒ってるのかな…

私は黙ってうなずいた。

貴「…晴のアルコバレーノ。」

祐「…あぁ。今日は遅い。もう寝るぞ。あとこのことは絶対に誰にも言うな。」

それだけいって布団に入って寝てしまった。

―――

※文字表記の仕方を変えましたm( __ __ )m