REBORN ―己の使命。そして存在― (ページ4)

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交渉ページ4

『姫君』…かつてなにも出来なかった初代ボンゴレのお手伝いとして居た女性。

ピンチに陥った時に自らの命を犠牲にして守ったという、守護者を守護するよう

な目的の守護者。『姫』というのは初代が女性であったというだけで、今では男

性でも可能。そして、それなりの力がある人にはなることが可能…。

そして、何より今のヴァリアーの姫君は…私だ。

背中を冷たい汗が流れる。

ﾊｯ、と我に戻る。

この人が守護者になる、ということは、誰かが守護者じゃなくなってしまうとい

う事だ。それは絶対にヤダ。

貴「すみません、そのような話はお伺いしていませんので。お帰りください。」

私は立ち上がってその男の腕を引いて、背中を押して…

とりあえず、ヴァリアーから追い出そうとした。

が…

ス「どうしたぁ？」

後ろからスクアーロが話しかけてきた。

祐「あ。」

ス「!!お前…、」

見つかってしまった。

ベルとかならまだよかったけど…スクアーロならさすがに知っているかもしれな

い…。

ス「お前は…儂多祐樹かぁ？」

祐「まぁ。」

ス「…こっちだぁ…」

そういうとスクアーロはあの人だけを連れて行ってしまった。

―――

祐「…おい、さっきの誰だよ…。」

ス「あぁ……あいつはザンザスの妹だぁ…。」

祐「ふーん…で、…俺の変わる『姫君』、か。」

正直、姫君は男がやってもいいって言われても、その男側としてはとても嫌な気

分になる。

ってか姫君がいるんなら俺呼ばれなくてもよかったじゃん。

とかなんとか思っていたらいつの間にかついていたらしい、一つの扉の前で止ま

った。

祐「ここがザンザスの部屋か…？」

そういってすぐにノックをして扉を開けた。

後ろでスクアーロが制止に入った気がするが、とりあえず無視して中に入った。

祐「……お前がザンザスか。」

そこにはいかにも怖そうな男がデカイ椅子に堂々座っていた。

祐「一応日本から来たんだ…。出迎えが欲しいもんだな。」

後ろでスクアーロが落ち着かない様子だったけど、またもや無視した。

ってかさっきっからこいつ動じねぇし返事もない。

聞いてるのか？

祐「…話を変える。俺にやってほしい守護者ってのは？」

ザ「お前が察してるように、姫君のだ。」

祐「やっぱりか…。……いいのか？『妹』を守護者から外して。」

ザ「構わねぇ。」

祐「そうか、じゃあこっちの条件も呑んだって意味でいいんだな？」

ザ「あぁ。」

祐「交渉成立、だな。」