腐女子二人の歌い手BL小説

まふ莉犬(みは さんリクエスト！)(￣ー￣) ページ23

【時間をください】
学パロです！

莉犬side

まふ「莉犬くん！大丈夫！？」

慌てた様子で保健室に入ってきたのは、まふまふことまふくん。

「まふくん・・・大丈夫！」
まふ「莉犬くん過呼吸持ちなんでしょ・・・？心配だから気を付けてね、ホントに。」

そう。
俺は３時間目の体育で走っているときに過呼吸を発症して、保健室に運ばれてしまった。
最近は全然大丈夫だったから油断して少しだけ無理したら・・・

「ｺﾞﾎｯ,ごめん、やっぱりちょっと気持ち悪いかも。」
まふ「良いんだよ。寝てて！今保健室に先生いないし、僕が昼休み終わるまでいるから」
「ありがとう」

まふくんが側に居るのに安心して、俺はすぐに眠った。


まふまふside

「莉犬くん、大丈夫かな・・・」

少し眉をひそめて苦しそうな顔で寝る莉犬くんの手を、僕はギュッと優しく、でも力強く握った。細くて、これ以上力を入れたら傷つくんじゃないかと思うほど綺麗で、少し冷たい手。
ただの過呼吸だって分かってる。けど、“好きな人”がこんな状態だったら、そりゃ不安になるに決まってる。

「綺麗な顔してるなぁ」

僕はそっともう片方の手で莉犬くんの頬を触った。
・・・変態みたいだけど、ごめんね、莉犬くん。
もう少しだけ、君に触れていたい。

「・・・好きだよ」

世界でたった一人、愛した人。
僕の過去も、何もかも受け入れて、笑顔で迎えてくれた。皆そうだったけど、君の笑顔は、もっと輝いて見えたんだ。

なんて、ポエミーなこと言ったって、きっと君は困るだけ。
そうだよね。
ほんっと・・・

「情けないよ、僕」

誰より君を見てきたから、知ってるんだ。
裏での涙だとか、君が打ち明けてくれた過去だとか。
君はきっと誰よりも努力して、誰よりも悔しい想いをして、きっと僕なんかよりずっとずっと頑張ってきたんだよね。
君はずっと頑張ってるのに、僕はたった一言の言葉を言う勇気もない。
でも。
あとちょっとだけ。
あとちょっとだけ時間を延ばしたら、言える気がするんだ。
それまで。
あとちょっとだから、待っててくれるのかな。
君を困らせたくない。
けど、これを言わなきゃ君が困るよりももっと悔しい・・・何て言えば良いのかわからないけど、きっとずっとずっと後悔すると思うんだ。
だからあと少し。
あと少しだけ・・・




僕に時間をください───────

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