・side渚→中也 ページ9
(放課後まで省略)
磯貝「渚、茅野。」
渚「磯貝君？」
磯貝「明日の放課後、本校舎の図書室で勉強しないか？期末狙いで随分前に予約しといたんだ。E組は基本後回しにされるから、俺等にとっちゃプラチナチケットだぜ。」
茅野/渚「行く行く！」
その時中原さんも校舎から出て来ると磯貝君は中原さんの元へ向かった。
磯貝「なあ、中原さんも図書室で勉強しないか？お互い判らない所を教えあったりしてさ。」
中也「...興味ねえ。それに俺が此処に来たのは手前等と仲良しこよしする為じゃなくてあの蛸を始末する為だ。勘違いすんな。」
太宰「コラコラ、女の子がそんな云い方したら駄目でしょ〜？」
渚「太宰先生...」
太宰「御免ね皆。中也ちょっと過去に色々あったものだからこんな態度になっちゃうんだよ。だから大目に見てあげて？」
磯貝「そ、そうだったんですか...悪いな中原。」
中也「別に。太宰は仕事終わったのか？」
太宰「残念ながら少しまだ残っててね。先に帰っててもらえるかい？」
中也「判った。」
中原さんはそう云ってその場から離れて行き、太宰先生も校舎へと戻って行った。
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俺は1人駅に向かって歩いていた。
中也「学校てのも矢っ張り楽じゃねえな。」
彼奴等の中に居ると《羊》に居た頃を思い出しちまう。身寄りの無い俺を拾って仲間にしてくれた彼奴等のリーダーになったがそれは偽りのリーダーでしかなかった。
俺が仲間に与えたのは依存とその裏返しの不安だけ...
中也「...とりあえず、あの蛸をどう殺すか考える事に集中するか。」
そしてさっさとこんな生活をやめちまおう。
？「ねえ君。」
中也「あ？」
俺は後ろから声を掛けられ振り向くと俺と似た髪の色をした同じ学校の制服を着た男が居た。あと声が太宰に似てる。解せねえ←
？「これ君のかい？」
男はそう云って俺の鞄に付けていた筈の猫のキーホルダーを見せた。
中也「やべ、いつの間に取れたんだよ...拾ってくれてありがとうな。」
俺はキーホルダーを受け取り鞄に付け直した。
？「否、良いんだよ。それより君、同じ学校の生徒みたいだけど見かけない子だね？」
中也「転校生だからな。クラスはE組。落ちこぼれクラスって呼ばれてんだろ？」
？「E組...君はE組って感じには見えなさそうだけど。」
中也「そうか？だが俺はE組だ。...そうだな。このキーホルダー拾ってくれた礼に1つ教えてやるよ。」
？「何をだい？」
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作者名：迷ヰ猫 | 作成日時：2019年9月29日 19時
