兄様、記念すべき一話目です ページ2
「最近退屈なんです。」
とある喫茶店で一人の少女がそう云いながら紅茶を口に入れた。
男「おや、そうなのですか?」
少女の向かいに座る小太りの男は首を傾げる。
「ええ。退屈で退屈で...何か面白い事はありませんでしょうか?」
少女は首を傾げながら困った顔で小太りの男に訊ねる。
そして小太りの男は少女のその仕草と表情に思わず生唾を飲み込んだ。
男「で、でしたら俺が....!?」
ガシャンッ、と小太りの男が持っていたティーカップが床に落ちると割れ、店員がすぐに駆けつけた。
店員「お客様、大丈夫ですか?」
男「あ...ああ...」
小太りの男は何故か顔を青ざめ、ある一点を見つめていた。
店員「お、お客様?」
男「ぎゃあああああ!!」
小太りの男は突然悲鳴を上げ、椅子から転げ落ちるとそのまま逃げるように喫茶店を出て行った。
そして___
キキィー!
ドンッ!
小太りの男は赤信号にも関わらず、道路に飛び出したせいで車に轢かれ、そのまま動かなくなった。
"きゃあああああ!"
"ひ、人が轢かれたぞ!"
"すぐに救急車を呼べ!"
喫茶店に居た客や店員達、野次馬が騒ぐ中、少女だけは平然とした顔をし、その場から離れていった。
そして少女は路地裏を歩きながら携帯を取り出し、ある人物へ電話を掛けた。
「首領、Aです。任務が完了しました。」
森『ご苦労様A君。随分早かったね。』
「あの程度の男、幻覚を見せればすぐです。」
森『流石精神操作系の異能者なだけあるね。これからも期待しているよ。』
「ありがとうございます。」
森『所でA君。』
「何でしょうか?」
森『まだ君は不満に思っているんじゃないかね?』
「何の事ですか?」
森『太宰君の事だよ。』
森のその言葉にAは足を止めた。
森『太宰君は幹部となり、君はマフィアの特別構成員として様々な任務を成し遂げている。そしてお互い身分も違えば共に居れる時間も違う。』
「それは首領が決めた事だからじゃないのですか?」
森『確かに太宰君を幹部に、君を特別構成員にしたのは私だ。そして君達兄妹はすぐにそれを承知した。』
「真逆私があの時、兄様と同じ幹部になりたいとでも云うと思っていましたか?」
森『否、私はあの時の君が太宰君の補佐官をやりたいのではないかと思っていたのだよ。』
「...なら私が、兄様の補佐をしたいと申し出れば、首領はそれを承知されますか?」
森『君はどう思うんだい?』
「そうでね。答えはきっと__」
兄様、私は暫く出ないかもしれません→←兄様、設定の御復習いです
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作者名:迷ヰ猫 | 作成日時:2020年2月12日 23時