拾玖 ページ21
中也Side
俺はその後、首領から今日は一日休むよう云われ、病室で一夜を過ごす事になった。
太宰「やあ中也。」
中也「何で手前が来んだよ...」
病室に太宰が来ては俺は顔を顰めた。
太宰「酷いなぁ。君が早く現実の世界に戻って来れたのは私とA・ドストエフスキーの居場所を突き止めた乱歩さんのおかげだよ?」
中也「そいつは、今どうしてんだ?」
太宰「さあ?悪いけどアジトの場所は教えるなって魔人に云われてるからね。」
中也「魔人...フョードル・ドストエフスキーか。」
太宰「けど、真逆あの魔人に妹が居たなんてね。私も澁澤龍彦から聞いた時は驚いたよ。」
中也「澁澤龍彦から聞いたのか?」
太宰「まあね。魔人には年の離れた妹が居るって。今日初めて対面したけど雰囲気も似てたよ。まあちょっと可愛かったかな?きっと大人になれば美人さんだろうね。」
まあ、確かに可愛かったのは認めるが...
中也「アジトの場所、教えてもらえねえか?」
太宰「は?」
中也「俺は、彼奴との約束を2回も破っちまったからよ、謝りてえんだよ...」
太宰「何の約束をしたと云うんだい?」
中也「彼奴の目が覚める迄一緒に話をしたり遊んだりする約束だ。俺は彼奴が目を覚ます前に現実の世界に戻って来た。約束を破ったもんだろ。」
太宰「....悪いけど、もう彼女に関わらない方が良い。唯でさえ魔人の妹なんだ、魔人が君を利用する可能性だってある。」
中也「けどよっ...彼奴に、悪いだろ...」
太宰「....兎に角、森さん達にも迷惑が掛かるから彼女の事は忘れたほうが良い。」
太宰はそう云って病室を出て行き、俺はベッドのシーツを強く握りしめた。
青い月が照らす部屋の中、Aは一人パソコンを操作していた。
「私ね、フェージャお兄様よりも頭がすっごく良いんだよ。極稀に見る鬼才の人間、それが私。」
Aはパソコンを操作しながらそんな独り言を呟く。
「私鬼才だから、半日で全ての準備を整える事が出来るの。私は異常な人間だから。」
そしてAは携帯を手に取るとメールが届き、"捕獲に成功"。その文字を見ては笑みを浮かべ、パソコンを片手に部屋を出た。
「フェージャお兄様、暫くお別れだね。」
笑みを浮かべたままのAは、その言葉を最後にアジトから去って行った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
追加設定
・フョードルや太宰、乱歩よりも頭が良い。極稀に居る鬼才。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキー異能力
罪と罰
243人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
【文スト】転生したらお姉ちゃんポジションにいたのだがこの子達怖い
ポートマフィアの愛されちゃん、四年ぶりに横浜へ生還する【ボツ作品】
もっと見る
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:迷ヰ猫 | 作成日時:2019年7月16日 1時