会いたい人は...５ (ページ45)

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G ページ45

隣に手を伸ばした

あるはずの温もりがない

やっぱりな...

何となく予想してた。

起きたら居なくなってるんじゃないかって...。

手にいれたと思うと、この手からすり抜けていく。

今までだって、小悪魔ぶって、俺を翻弄しようと計算して駆け引きをする女は沢山いた。

ただ、Aのは、計算じゃない。

精一杯、俺達の事を考えた結果の逃亡...

本当にたちが悪い

めんどくさい女

俺が好きなら、俺と一緒に居ればいい

バカなくせに

難しく考えて

バカで、真面目で、正直過ぎるから...愛しい

一度、手にしたAを手放したくない。

Aが俺から離れようとしたら...

俺は...何をするかわからない。

Aを支配したいという、欲求が強くなっていく。

これ以上、踏み込む事は危険だと自分でも感じている。

愛し合った後、シャワーを浴びにいったAを追いかけてしまった。

明るい場所で見たAの体に驚いた

真っ白い肌に、無数につけられた赤いキスの跡...

俺がつけたものだ。

普段なら、こんな事しない。

こんなに...俺、どうかしてる...

G【これ...ゴメン】

肌に咲いた赤い跡をなぞりながら言った

A【ちょっと目立つね...(苦笑)】

華奢な白い身体中につけられた赤い跡

俺の嗜虐心を煽る

止められない俺の欲...

赤い跡を増やしてしまった。

Aを手に入れたと思ったと同時に俺の中に生まれた独占欲と支配欲

俺の独占欲と支配欲は、Aを幸せには出来ない。

AにはAの大切なものがある。

それを尊重しなければ、Aが幸せになる事は出来ない。

でも、いつか...全てを取り上げ、Aを俺の中に閉じ込めてしまいたくなるような気がした。

一緒に居れば居るほど、俺は狂っていくんじゃないか...

あぁ...シンドイ...

厄介な女に、はまっちまった

A今頃...あーでもない、こーでもないって、一人で悩んでんだろうな...

ったく...仕方ねぇな...

今すぐ答え出さなくてもいいって言ってやるか。

いつまでだって、待てるって

Aを幸せにしてやりたい

この気持ちに嘘はない。

スマホを手にとって、Aに電話.....

どこからか音が聞こえる...

はぁ...スマホ忘れてんじゃん...

どうせ、家だろ？

Aの事なんかお見通しなんだよ。

ベッドから起きあがり、支度を始めた。