Y ページ38
エレベーターで捕まり、部屋まで連れていかれた。
会いたいと言ったのは私だから、捕まったとか、連れていかれたっていうのは、おかしいのかもしれないけど...
何しに来たのか聞かれても、
こんなに不機嫌な人に会いたいって言える人います？
でも、会いたいと言えなければ、私、ただの不審者だよね。
ピンポンダッシュしにきたと思われてるかも
勇気をだして、伝えたんだけど...
【俺は、お前を忘れる気だった。】って、
ショックだった。
私、何でこんなに怒らせちゃったの？
真由美さんの所に行くっていったから？
日本に帰るって言ったから？
カイトさんの事が忘れられないなんて、一言も言ってないのに、勘違いしてたみたいだけど...
それでも、忘れる気だったなんて言われたら、帰るしかないよ。
会いたいと思ってたのは、私だけなんだよね...
【何で来んだよ。何で帰んの？お前の行動訳わかんねぇ】
でしょうね...自分自身わかってないから
部屋の隅にまとめられた荷物が目に入った。
韓国に戻るらしい。
このまま帰ったら、終わりなんだね。
一生サヨナラなんだろうな...
なんか...苦しい
【...俺、お前の事忘れるから】
【じゃあな】
そんな私に追い討ちをかける言葉を投げつけるクォンさん...
ちょっと...ひどくない？
そもそも、私、あなたの事が一生無くしたくない存在だって言いましたよね。
それでも、クォンさんが忘れたいって思うなら仕方ないって思って引き下がる私に...
あぁ...何だか...めんどくさい...
今の正直な気持ちは？
クォンさんを忘れたくないし、忘れられたくない。
勝手だって言われたけど、イヤなものはイヤ。
クォンさんが言ったんだから。
忘れられないなら、カッコつけんな、すがりつけって
すがりつくのはイヤだから、
私らしくケンカ売るわ。
やっぱり、言い合いになったけど...
【忘れられなくしてみろよ】
の声に、痺れてしまった...。
クォンさんとのキスを望んでいた
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作者名：yui | 作成日時：2017年12月2日 14時
