G ページ35
チャイムが鳴って、ドアを開けると
誰もいな...くない。
アイツ...何やってんの？
エレベーター前で開閉ボタン連打してる
会いたいって言った本人が逃げようとしてるって何？
ピンポンダッシュ...
わかんねぇ...
本当に、謎なんだよ。この人
エレベーターで帰ろうとするAを捕獲した。
部屋まで連れていき、リビングで腕を離した。
G【...】
A【...】
会いたいと言った割りに、嬉しそうじゃない
G【何しに来たの？】
A【...目的を聞かれると...】
G【...】
A【怒んないでね。会いたかっただけなの。】
G【...】
A【それだけじゃダメだよね(苦笑)ゴメン。】
G【俺は、お前を忘れる気だった。】
目を見開いたA
A【...それは...本当に...何て言うか...スミマセン】
静かに目を伏せて俺にお辞儀をして、ドアに向かって歩いて行く。
帰ろうとする後ろ姿に向かって
G【何で来んだよ。何で帰んの？お前の行動訳わかんねぇ】
A【私も...わかんない】
振り向いた顔が困っていた
G【何だよそれ。】
本当に呆れる奴
A【クォンさん...荷物】
部屋の隅にまとめられた荷物
G【あぁ。韓国帰る】
A【そっか...】
G【...】
何か言ってくれ
A【...じゃあ...】
やっぱりな...結局これだ
G【...俺、お前の事忘れるから】
A【...】
G【じゃあな】
A【...】
俯いたままドアに向かったA
本当に終わりだな...そう思った時
A【何で、忘れるの？(怒)】
ドアに手をかけながらこちらも見ずに言った
G【え？】
怒ってる？
A【私はイヤ。忘れるの】
A【忘れられるのも】
G【俺からいつも逃げてる奴が勝手な事いってんなよ】
A【勝手でもイヤなものはイヤ】
G【ムカつく女】
Aに詰め寄った
A【ムカつく男】
Aも逃げなかった
Aの頭を右手で押さえて、自分の顔の前に引き寄せた
G【忘れられなくしてみろよ】
A【するよ】
俺の目を見ながら言った。
俺は、Aの唇に深いキスを落とした。
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作者名：yui | 作成日時：2017年12月2日 14時
