Y ページ39
結局、私はイタリアで暮らしている。
話し合いから、三ヶ月後、イタリアでコンシェルジュの研修を始めた。
クォンさんと出会って、"縁"というものを信じるようになった。
だから、突然降ってわいたようなイタリアの話も、何かしらの"縁"を感じずにはいられなかった。
カイトさんの事を思うと、いきなり遠距離恋愛になるのはどうかと考えたけど、
「今まで振り向かない女を何年待てたと思ってんだ？(笑)」
「お前がやりたいと思うなら、行ってこいよ」
と、送り出してくれた。
二ヶ月に一度、お互いが行き来して会うようにしてる。
あいかわらず優しいカイトさん。
だけど、たまに喧嘩したりするようになった。
カイトさんが、こんなに"やきもちやき"だとは思わなかったの。
イタリア人の社交辞令が気に入らないって、怒ってる(苦笑)
私なんか相手にしてくれるのは、カイトさんだけなのにね。
だけど、その事は敢えて言わないでいるの。
だって、ちょっと嬉しいでしょ？
やきもち妬いてくれるなんて(嬉)
私よりはるかにモテるカイトさんの方が心配だから、私自身も努力するようになったんだけど...
ずっと、女をサボってたから...
どこから手をつけたらいいのか分からない(泣)
そんな時、休暇でイタリアに遊びに来てくれた真由美さんに弟子入りする事に。
真由美さん曰く「服のセンスは、20点」
持ってる服の少なさに驚かれながらも、
「こんなもの棄てなさい」
イタリアに来てから私が買った服の半分以上を棄てられた。
「取り敢えず、私がOKした物以外買わないで。お金のムダだから」
という、鉄の掟に縛られる事になった私。
そして、何故かカイトさん以上に頻繁にイタリアに来るようになった真由美さん。
それはね...真由美さん、イタリア人の彼氏が出来たの(嬉)
私がイタリアに来た当初、困った時、相談にのってもらってた弁護士。
この人、日本の室長秘書さんに紹介してもらったお友達なの！
凄い縁でしょ？
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作者名：yui | 作成日時：2017年11月20日 14時
