会いたい人は...４ (ページ4)

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支配人室に通された。

ただ、断るつもりだったのに、何故こんなところまで...

一人にされた事で、不安と恐怖心が出てきて、冷や汗をかき始めた。

もうムリ、帰らせてもらおう

立ち上がったところで、ドアが開いた。

支配人が入ってきた。
私の様子を見て、

支「大丈夫かい？」

体調を気遣ってくれた。

私は、今現在も心の病気を患っている事を話し、仕事の件はお断りした。

支配人は、診療を受けているかや、そもそも仕事をする気があるのか質問した。

私は、帰国してから診療は受けていない事、気持ちはどうあれ、正直仕事ができるとは思えないと話した。

支「君は、一年前から無断欠勤してるそうだな。」

A「え？」

支「ケイ君と君の二人の採用をしたと聞いているが」

A「え...」

支「ケイ君は、前のホテルの支配人から話は聞いている。残念だったね。」

A「...」

支「でも、君については、何の届け出もない。」

A「あ..あの」

支「無断欠勤でも、うちの社員にかわりない。うちの健康管理の規定にのっとって、診療を受けてもらうようになる。いいかい？」

A「え、でも...」

支「仕事については、診療を受けて、産業医の診察を受けてからの判断としよう。」

支「じゃあ、後は任せた。」

秘書が頷き、後程連絡しますと言って、あれよあれよという間にロビーまで帰されてしまった。

ｶｲﾄ「大丈夫か？」

A「私、無断欠勤だった...」

ｶｲﾄ「は？」

A「一年前からここの社員なんだって」

ｶｲﾄ「はぁ？何それ(笑)」

A「ケイが...二人で...働けるようにしてくれてたんだね...(涙)」

ケイの優しさが一年も経ってから私に届くなんて...涙が溢れた

ｶｲﾄ「そっか...(微笑)
クソっ！どこまでもカッコいいな(苦笑)」

A「クソって！(怒)」

ｶｲﾄ「お前、声でかい(苦笑)」

ホテルのロビーにいる事忘れてた(汗)

A「カイトさん...私、頑張りたい」

ｶｲﾄ「うん。」

それから、しばらくしてカイトさんの家を出た。