Y2 ページ15
成田空港 12時発 イタリアローマ行き
結局、今日出発する航空券の手配までお願いしてしまった。
朝番の人達が来る前にホテルから出なくちゃ...
ロビーを俯むきながら、足早に通りすぎた。
正面入り口を避けて、端の回転扉に向かう。
回転扉をおし、外へ出ようとしたとき...見えた人影...
そのまま、一回りして、ロビーに戻った。
「私に挨拶なしなんて、いい度胸してんのね」
後ろから、投げかけられた言葉に
一瞬、足を止めた。
完璧にバレてる...
A「あ！おはよう！ゴメン。気がつかなかった(苦笑)」
真「気がつかなかったわりには、だいぶ不自然な動きしてるけど」
A「アハハ...あ、今日は、早番？私は、これで帰るから(笑)じゃ、頑張って！」
目を合わせられない
真「おかしいわね」
A「ん？何？」
真「昨日、明日は遅番だって言ってたじゃない」
A「あ〰。忘れ物してて...」
もう、ムリ...
A「じゃ、サヨナラ」
逃げるようにして出口に向かった。
真「何かあったのね。」
私の後をついてくる真由美さん
A「...」
真「私に隠し事なんて、生意気ね」
A「生意気って！私が歳上でしょ？」
振り返ってしまった
真「ふふ、やっと、こっち向いた(笑)」
A「...」
真「んで？何があったの？」
A「...」
真「私ね、今日休みなのに叩き起こされたの...あなたを探せってね」
真「あなたに選択肢はないの。話しなさい」
A「...はい」
この人から、逃げられる人がいるだろうか...
少なくとも、私は逃げられる気がしない
だって、私の自慢の最強の友達なんだから
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作者名：yui | 作成日時：2017年11月20日 14時
