波間のブルー(ss)二章完(移行へ) (ページ14)

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39you ページ14

この人はきっと誤解をしている。
私に今、大切な…恋人が他に居て。
自分が遊ばれているんだと。
だから、そんな事を言うんでしょう？

「あー…マジで余裕ねぇ…」

ワンピースを完全に脱がしてから一呼吸。
最初にキスした時と同じ事を言い始める。
私の上で自分の髪に指を入れてガシガシ首を振って。
ねぇ、あなたの態度は…
どこまでが本当で、どこまでが作り物？

「翔…？」
「ん？」
「早く…もっと触れて欲しい」

彼が微かに喉を鳴らした。
私が首に手をかけると、すぐに唇がおりてくる。
時々離して見つめ合う瞳は、潤んでいるようで…
じっと見ていると、吸い込まれそうな錯覚が起きる。

「それさ…もう、止められなくなる。いいの？」

合意を得たい最終確認？
その言葉に頷けば、指が敏感な部分をかすめて、私の反応を伺う。
それを何度も繰り返して、じっと私の顔を見たまま…
私は自然と体の奥の方から、疼きが生まれた。

「ん、やだ、そんなの…」
「もっと？触って欲しい？」
「…」
「ちゃんと言って」

小さく「欲しい」と呟くと、途端に指に勢いがつく。
細かく器用に動きもたらされる刺激で、私は意識するよりも勝手に声が上がった。

「あー…やばい。その声」
「んっ」
「その顔とか。もう…」

指先ひとつで、私を熱くさせる。
獲物を捕らえたような瞳も…唇も舌も、全部が熱い。