波間のブルー(ss)二章完(移行へ) (ページ11)

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36you ページ11

鍛えられた筋肉を備えた上半身。
それを惜しげもなく披露して、彼はベッドに腰掛ける。
私は近づくタイミングを計って、椅子の前に立つまま。
彼はそれを見て、眉間に皺を寄せた。

「何してんの」
「見とれてる」
「は！何だそれ。だったら…もっと近くで見れば？」

「おいで」とでも言っているよう。
片手を私の方に伸ばして、微笑む。
私はゆっくり近づいて、その手を取った。

「よし。つーかまーえた」
「ひゃ！…やだ、もう」

思ったよりも甘い声、さっきまでと雰囲気が変わった。
引っ張られて、無理に抱き着くような恰好になる。
起き上がろうとすれば、今度は背中に手が回る。
しょうがない…
脇から抱え上げる彼の力に任せて、彼に跨る。

「こんな近くじゃ、何も見られない」
「大丈夫。これからたっぷり見せてやるから」

クスリと笑う声が耳にかかる。
そのまま小刻みなキスが耳に与えられて、すぐに食まれる。
自然と声が漏れて、それを聞いた彼は満足そうにまた笑う。

「外してもいい？これ」
「ん…そんな事、聞かなくてもいいから」
「いいの？へぇー。じゃぁ…全部、一気に行っちゃうかもよ」

また、意地悪な声。
ファスナーの場所を指で上下になぞられる。
ゆっくり半分くらい引き下ろすと、片手がワンピースの中に入った。