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Noサイド
隊員2「隊長!ビルの近くで倒れている少年を発見しました!現在､救急隊が容体を確認中です!」
矢花の母「あの!多分､私達の息子です!」
隊員の話を聞いて､矢花の母が駆け寄る｡
続けて､結と一緒に駆け寄った矢花の父が「息子の様子は!?」と聞いた｡
隊員2「…ただいま､救急隊から連絡がありまして､どこも異常がないとの事です!ですが､念のために病院に搬送させると」
矢花の父「我々も同行させてくれますか!?大切な家族なんです!」
隊長は「分かりました!こちらです!」と､結と矢花の両親を救急車へと案内した｡
救急車の中には担架で運ばれて眠っている矢花の姿があった｡
どこにも怪我はないものの､顔は所々に黒く汚れている｡
結「お兄ちゃん…」
矢花の父「どうにか頑張って､避難したのかもな…」
矢花の母「そうね…目を覚まして｡黎…」
こうして､何とか脱出して避難したと思われる矢花は､
近くの病院に搬送され､翌朝に目を覚ました｡
奇跡的に怪我も無かったので､そのまま退院する事になった｡
矢花サイド
矢花「お世話になりました…m(_ _)m」
ビルで起きた火事のせいで､昨日の音楽会の事なんて吹っ飛ぶように忘れてしまい､記憶が曖昧になってしまっていた｡
家族は「どこも怪我がなくて良かった」とか「目が覚めて良かった」と口々に喜んでいるけど､俺はそんな気分になれない｡
それに､俺は何で助かったのだろう｡一体､誰が…?
矢花の父「今日はゆっくり休むといい」
矢花の母「そうね｡今日は日曜日だから学校も無いしね」
矢花「そうだね｡親父､母さん､結｡心配かけて､ごめん(´・Д・｀)」
矢花の父「お前が無事で良かった｡それでいいんだ」
矢花の母「そうよ｡本当に奇跡だったわね」
結「お兄ちゃん…」
矢花「みんな…」
家へと向かう車の中で家族に心配されて､涙が出てきそうになった｡
お昼直前ぐらいに家に着き､部屋に行っておめかし服から部屋着に着替え､
そのまま､昼食の時間になった｡
今日は冷凍パスタで､俺はナポリタン｡
ちなみに結はミートソース､親父は鱈子､母さんはジェノベーゼ｡
昨夜の出来事もあって､お昼を作る余裕も無かったからだ｡
矢花「ごちそうさま」
矢花の父「早いな」
矢花「うん｡俺､ちょっと散歩してくる」
矢花の母「大丈夫?今日は家にいたら…」
矢花「平気だって｡夕方までには帰るから!」
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年10月17日 22時
