【 そらる 】拾った少女の音楽才能がもの凄いんですが……。

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「…ｯ……」




まさか。まさか。
そんな訳無いよね。
そらるさんが拾ったこの
純粋な少女がそんな……。



『音読み』の末裔なんて……。




冷や汗が額を伝い
ドクンドクンと
悪い意味で心臓が脈打つ。



一度。興味本位で音に関する奇病について調べたことがあった。




その時、丁度見つけた
『音読み』と言う存在の伝承。




その『音読み』は
当時、化け物のような
生き物だったらしい。




死を表すと言われる
藍色の髪の毛と
たまにト音記号が浮かぶ神秘的な水色の瞳が
外見の特徴。




音の波長。
声のトーンで嘘を見抜く。
足音で人を判別。
人には聞こえない遠くの音、細かな音の聞き取り。
等々。




その妖怪じみた
存在は実験によりすべて
滅びたが
ただ一つの家系は上手く逃げ切り現世にもその力が渡っている者が居ると
そこには書かれていて。




まさか。
その音読みの末裔が
この少女なんて……。
そんなのあんまりじゃんか！！




このままじゃ
この少女だけでは留まらず
もしかしたらそらるさんにまで
厄が及ぶかも。




だって、
音読みは







『特別な力を持つ代わりに永久不幸になる。あわよくばその存在を助けた者も……』

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