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鯨「で、会いたいってことか。同居人に」
「いや、別にそういうことじゃねえ、」
「ただ、前みたいに....うん」
鯨「だから、会いたいってことだろ。素直って言葉知らないのか」
「は?知ってるに決まってんだろ」
.
.
鯨の、キャンピングカーという名の家は、相変わらず暗い。
昼間なのに、暗かった。
「.....今までに、同じことが二回あった」
鯨は無言で俺を見ている。
見つめているわけではなかった。
男同士で見つめるなんて、キモイだろ。
「俺の存在を感じたことが、二回あったんだ」
鯨「お前の存在?」
「Aがな。俺の言葉に、反応して、俺の名前を呼んだ」
鯨「.....お前、ほんとに死んでんのか「当たり前だろ」
お前の方が生きてんじゃねえか?
鯨「多分、お前がそれだけ生きたいってことだ」
「まあな。俺は今、生きてるみたいに死んでる」
なんとなく褒められている気がして、ソファにふんぞり返った。
鯨「....ほんとは素直なのか」
「ったく曖昧なやつだな、はっきりしろ」
.
.
.
「んでよ、どうすりゃいい」
鯨「俺は知らない」
「なんでだよ、あんたが知らないならもうどうしようもねえじゃねえか」
鯨「死んだ時から、もうどうしようもないだろ」
.
.
.
「.....たしかにそうだな」
やっぱ、無理なのか。
何が、こんなにも俺を急かすんだ。
会ってるじゃねえか、毎日。
声も、あいつの姿だって、飽きるほど見てる。てかもう飽きた。
.
.
.
.
「....あっ、」
鯨「どうした」
「俺は、もしかしたら寂しがり屋なのかもしれない」
.
.
「話せないんだ」
鯨「今、俺と話してる」
「ちげーよ、
.
.
.
Aに、俺の声が届かねえんだよ_______________」
いくら話しても、いつまでたっても届かない俺の言葉。
聞いてもらわなきゃ困る。
無視なんて、させねえ。
.
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さくらんぼ - 良い作品でした。私も、グラスホッパー大好きです！蝉が亡霊となって登場するものもありだな〜と思いながら感動しながら読ませて頂きました。ありがとうございました。 (2018年11月4日 21時) (
レス) id: f717513e5e (このIDを非表示/違反報告)
RIN - もう、涙が止まりません笑このサイトでこんなに泣いたことはありませんね。とっても素敵な作品でした。これからも応援してます。このお話たまに読みに来るかもしれないです笑 (2018年10月20日 23時) (レス) id: a3eb9dc6e0 (このIDを非表示/違反報告)
彩乃 - ティパ二さん» もう泣きぱなしでです (2018年10月7日 0時) (レス) id: 640833d8ad (このIDを非表示/違反報告)
ティパ二(プロフ) - motimotiayuu___さん» ありがとうございます！とても嬉しいです！！ (2018年2月11日 20時) (レス) id: 1b206bf4f7 (このIDを非表示/違反報告)
motimotiayuu___(プロフ) - 大号泣でした！ とても、感動しました！ (2018年2月10日 14時) (レス) id: 36fb33f855 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ティパ二
| 作成日時：2015年12月28日 22時
