続 ページ8
善逸「え?なんだよおみんな黙っちゃってさあ!
久々の再会なのに…」
睨み付けると察したように俺の隣の席に座る。
善逸の正面には好物のあんみつを前に俯くA。
その隣に心配そうにAを見る先生。
先生の正面には青筋を立てて立ち尽くす俺。
これはもう話すしかないとドカッと席に座り直し、片肘をついて善逸に体を向ける。
獪岳「訂正しろ。Aに求婚したこと。」
善逸「……えっ!?な、なんでだよ!」
獪岳「俺は認めねえ。先生もそう言ってる。」
善逸「え、で、でもじいちゃん!」
慈悟郎「悪いが善逸…
今は儂も反対派じゃ…
お前はもう少しAのことを考えてやれ。」
善逸「考えてるよ!
俺の1番はいつだってAだよ!思い出さない瞬間なんてないもん!」
獪岳「あァ!?
だったらなんだよさっきの蝶屋敷での出来事はよ!!
女に抱きつこうとしてただろうが!」
俺の言葉に下げていた顔をばっとあげて涙の溜まった瞳で善逸を見るA。
こんなに悲しそうな妹の表情を他人がさせていると考えると腸が煮え繰り返りそうだった。
動揺しだす善逸。
やっぱりこの程度だ、この男は。
所詮カスはカス。
こんなやつと共同で後継だなんて。
先生も考え直してはくれないだろうか。
獪岳「…善逸、よく聞けよ。
Aは俺のたった1人の家族だ。血を分け合ってる。お前が弟子入りする前だってこいつに求婚してくるやつを追い返してたのは俺だ。
簡単に結婚しようだなんて厚かましいんだよ。
Aを少しでも傷つけるやつは俺が許さねえ。
弟弟子だって関係ねえ。Aを泣かせるやつは問答無用で叩き斬るぜ。」
善逸が唾を飲むのが分かる。
Aを傷つけず守り抜く覚悟もない。
それだけの男だったってわけだ。
Aも先生もわかってくれたみたいだし、この話はこれで終わりだな、と目の前にあったようかんを頬張る。
A「お兄ちゃん…わたし…」
獪岳「心配すんなA。
お前は一生結婚しなくていいからな。
兄ちゃんが引退したら先生の屋敷に戻るから。
引退するまでもなるべくそっちに行くようにする。
兄ちゃんがずっと一緒だからな。」
A「うん…ありがと、お兄ちゃん。約束だよ。」
そっと伸ばしてきた手を握ってあんみつを食べるよう促すとにこにことあんみつを食べ始めた妹。
嗚呼、可愛すぎて、嫁になんかやりたくない…
先生も半ば呆れているように見えるがAとおなじあんみつを食べていた。
422人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミナ - シスコン獪岳マジ尊い_(:3」z)_ (2020年4月12日 0時) (レス) id: 99cceeea9b (このIDを非表示/違反報告)
絵宙(えそら) - マジでシスコン獪岳可愛い愛してる結婚してくれ(コイツ善逸どうすんだ) (2020年3月23日 2時) (レス) id: 63faa5bcfc (このIDを非表示/違反報告)
零華 - 善逸、がんばれー!。そして、シスコン獪岳も、良いぃ!!。(^q^)d (2020年2月29日 22時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
のん - 抹茶タピオカ2号さん» わかりみが深い (2020年2月24日 4時) (レス) id: 73f9f96d98 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶タピオカ2号(プロフ) - こっちも面白いえ、何?神様ですか?(*´・ω・) (2020年2月20日 11時) (レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2020年2月18日 14時