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肩車 ページ8

「ねえ、カルエゴ君!」

バラム・シチロウはカルエゴの同級生である。

見た目が怖いというところを除けば、カルエゴの良き友人だ。


「肩車しよう!!」


「はぁ!?」


カルエゴは思わず突っ込む。この良き友人は何を言い出すのだろうか?

「前にテレビでね、戦隊ヒーローのやつを見たんだ。その時にやってた必殺技がカッコよくてねえ。こんなこと頼めるの、カルエゴ君ぐらいしかいないから・・・やってもいいかな?」

僅かばかりの良心と、塊にしては大きすぎるプライドを天秤にかけるカルエゴ。

彼にしては、ものすごく悶絶している。



約10分間悩み、カルエゴの意思は固まった。バラムに人差し指を立て宣言する。


「一回だけだ!一回だけだぞ!」


バラムの顔がぱぁぁぁぁッと明るくなる。バラムの頭の周りに花が咲いている幻覚さえ見えそうだ。

「じゃあいくね!」

よっこいせとカルエゴを持ち上げるバラム。

腕を組んで、普段見られない景色を楽しむカルエゴ。







と、異変があった。


「どうしよう、カルエゴ君・・・」

バラムはわなわなとカルエゴを見上げる。若干声が揺れていた。

「どうしたんだ?」



「これ以上動けない」

バラムをよく見てみると、足がプルプルと震えている。生まれたての子鹿のようだ。カルエゴは叫ぶ。

「はぁ!?今すぐ降ろせ!」

「ムリ!今降ろしたら腰がグッキーンってなる、グッキーンって!どうしよう、カルエゴ君・・・僕達一生このままなのかなぁ・・・」

後半の方は涙声になっているバラム。一方カルエゴは降ろせ、降ろせと泣いて大騒ぎ。

もう、プチパニック状態である。

更に場所も良くなかった。生徒が一番集まる校門付近でこの肩車をやっていたのである。



朝、登校してきた生徒は呆然とする。学校一厳粛陰湿な教師と、マッドサイエンティストと噂される教師が肩車をして、パニック状態に陥っているのだから。

結局、パニック状態になっていたカルエゴは入間に付き添い、登校してきたオペラ達によって華麗に救出。



新聞師団がこの出来事を“肩車の脅威“として大きく報道すると、カルエゴとバラムの二人に暫くの間、〔肩車コンビ〕というあだ名が付いたそうだ。

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犬可愛いね! - 面白いですし、カルエゴ先生も可愛いのでもっともっとカルエゴ先生のファンになりました!素敵な夢小説をありがとうございます! (8月4日 20時) (レス) @page7 id: 16abd15ea3 (このIDを非表示/違反報告)
- カルエゴ先生かっわいいなぁ〜〜♪ (2021年11月4日 18時) (レス) @page3 id: d0265fec18 (このIDを非表示/違反報告)
- 面白っかたです! (2021年10月3日 21時) (レス) @page22 id: 0d42b433ed (このIDを非表示/違反報告)
猫叉(プロフ) - 不真面目な茄子さん» 作者さんの笑いの才能が羨ましいですっ。ありがとうございます!!楽しみに待ってます!! (2020年5月24日 22時) (レス) id: 6d40387773 (このIDを非表示/違反報告)
不真面目な茄子(プロフ) - 猫叉さん» コメントありがとうございます!了解しました! (2020年5月24日 19時) (レス) id: 2a73ac8ee5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コアな人 | 作成日時:2020年3月4日 17時

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