【ヒプマイ】○○しないと出られない的なやつに閉じ込められた時の対処法。

添い寝しないと出られない部屋。【Phantom】 ページ27

「お、布団がある。」

「生活感が増しましたね。」

「キッチンと風呂場があればなぁ。」

今回のお題は『添い寝しないと出られない部屋。』
だから布団が置いてある。まじで私の部屋化したな。

「じゃあ寝ますか。」

「そうだね。」

「…」

「…」

「眠れないですね」

「そうだね。私ベッド派だから落ち着かない。」

「そこですか。まぁいいんですけど、

では、小生がなにか話をしましょうか？」

「まじで？よろしく」

「分かりました。…そうですね、あれは小生が中学生の時。

学校からの帰り道、ある女の子を見たんです。」

「女の子？」

「ええ。同い年くらいの子でしたね、シブヤのゲームセンターにいたんです。

そこである物をずっと眺めていました。」

「へー。何見てたの？」

「ぬいぐるみです。大きめのくまのぬいぐるみ。

『欲しい…』って呟きながら。正直、中学生なのにぬいぐるみ…？って思いましたね。」

「…」

「あまりにも可哀想に見えたので、それを小生が取ってあげると、『ありがとう！君、凄いね！』と言われたんですよ。」

「……それって、」

「そしてその１０年後、彼女と出会ったんですよね。
世界って思いの外狭いですよね。」

「もしかしなくても私だよね。」

「ええ。」

「…そっか、寝よ。」

この後何故だか安眠できた。起きると自分の部屋にいて、誰がやったんだろうと思った。




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✿いちごって美味しいよねさん、リクエストありがとうございました。

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