【WT】黒い瞳に光を映して (ページ21)

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部屋の主が許可をして入っているのなら良いが、今、この部屋の主は私だ。
しかもら寝ている時に入って来るのは可笑しい。

Na「なんかさ…昨日、仲良くしている所をメイド達に見られたらしくて…」

うん、知ってるよ。
君のせいで質問攻めされたからね。

Na「で、なんか君ら仲良いしbroooockが仕事に追われてAを呼びに行ける時間が無いから代役をお願いします。って、メイドに言われて来た。」

そのメイドは誰か、話を聞いていて大体の察しは付く。
昨日、他のメイドに忠告を受けたがこれはどうしょうもないので仕方が無いと思う事にした。

『なにか飲む??』

私がメイド服に着替えている間、少しでも寛げるようにと質問をする。

Na「アールグレイある??」

『あるよ。』

Na「んじゃ、それで」

最初にお湯を作り、喫茶店から持参していた残り少ない葉っぱを掬い上げ、お気に入りのティーポットに入れる。
そのポットの中にお湯を少しずつ注ぎ込み、紅茶の色合いを見て良い色に染まった所でその手を止めた。

Na「流石、喫茶店やってただけあるね。」

ティーカップの中には、淹れたばかりの透き通る赤茶色をした紅茶が入っている。
我ながら、上手く出来たんじゃないかと思ってしまう程の出来だった。

メイド服に着替え、肩よりも少し上の高さにある髪をまとめ、いつも使っている髪ゴムでくぐる。

Na「朝ご飯は食べないの??」

『それよりも先にやらないといけない事があるから。』

これを言えば何処かの誰かに怒られそうだが、普段そんなに食事をとる事が無い為、1日1食分あれば良いぐらいだ。
でも、流石に水分はとらないといけないのでティーポットに入っていた残りの紅茶を自分のティーカップに注ぎ、一気飲みをする。

Na「それじゃあ、行こっか。」

私はNakamuの後ろで長い廊下を歩く。
時々すれ違うメイドや執事、兵士達が彼を見て軽く会釈をする所を見ると本当に君主様なんだと思わされる。

Na「着いたよ。紅茶、ありがとう。」

彼と別れ、猫の模様が入った少し大きめの扉を2回ほどノックする。

中からは「どうぞ」と男の人の声が聞こえ、それに反応するように扉を開く。

『遅くなり、申し訳ございません。broooock様。』

br「Aちゃ〜ん!!」

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アールグレイは私が個人的に好きな紅茶なので書きました。
深い意味は無いです。