検索窓
今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:41,270 hit

10 ページ11

徹side


最初はただの岩ちゃんとクラスが同じ子


それだけの認識だった


それでも、見てしまった

いつかの月曜日の放課後


あの子が、Aが知らないおばあさんに話しかけて

荷物を持って

一緒に歩き出したのを

多分あの子は人見知り

まっつんと一緒に居るとき

まっつんはAに話しかけた

2人の話に俺が少し入ると

目をキョロキョロさせて足早に去ってしまったことがある

それ以外でも人見知り大爆発のシーンは何回か見たしね

それなのに、困ってるおばあさんに話しかけて

助けていた


俺はそれを見た時からAの優しさに惹かれていたのかもしれない


その次の日の昼休み

いつものように岩ちゃんの所でご飯を食べようと

5組に行くといつもの通り浴びる歓声

それに対して「ありがと〜」と手を振って岩ちゃんにかまちょしに行った


それを、じっと見つめられていた

そして視線を送っていた犯人は


『及川くんって、クサイセリフ似合いそうだよね』

と訳の分からないことを言ってきた

考えればそれがキッカケで俺達の歯車は回り始めていたのかもね



一緒に帰って

時には遊んで

一緒にご飯を食べて

名前を呼び合って




そーゆー何気ない日々が好きだった

心地よかった

もちろんそれをよく思わない子もいて

Aは嫌がらせされた時期もあった

いや。あったというか、なんと言うか。

嫌がらせ初日。

「お前なんか及川くんと釣り合わねんだよブス」

「及川くんをたぶらかすな」

「目の前から消えろ」

と沢山の罵声を浴びせられたAは

『はぁ、』

とため息をついて

『じゃ、お望みどぉ〜り。さよなら』

と一言吐いて

踵を返した

助けようと思っていたけど全くそんな必要は無い



そう思っていた



俺に気付かず歩き出したAは階段の下にもぐり


独り、肩を震わせていた


俺はすかさずAの元へ行き

その小さな身体を包み込んだ

すると聞こえてくる本音

『怖かった、』 『何で私が、』『クソが…』

口の悪さに思わず吹いてしまったが


この子は、この愛おしい子は俺が守らなきゃ


そう心に決めた

11→←9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (92 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
83人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

いちごりら(プロフ) - 多趣味のMさん» ありがとうございます!!! わ!すみません涙 ご指摘ありがとうございます! (2021年1月4日 20時) (レス) id: 47a353c942 (このIDを非表示/違反報告)
多趣味のM(プロフ) - 面白かったです!!あと、訂正で、まっつんのMBがMDになってますよ!! (2021年1月4日 20時) (レス) id: 2c30e4e7ea (このIDを非表示/違反報告)
いちごりら(プロフ) - 赤城 仁科さん» ありがとうございます!!!涙 やっぱり最後に…欲しいなと思ったので笑笑笑 勝利できて何よりです!(えっ) (2020年12月17日 18時) (レス) id: 47a353c942 (このIDを非表示/違反報告)
赤城 仁科 - 面白かったです!ま、まさかの最後に…wwそれが出てくるとは…完敗です(は?) (2020年12月17日 17時) (レス) id: a4ec95ce1a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:夢ぐり | 作成日時:2020年12月9日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。