十六 ページ18
アイside
私がアイドルになったと同時に、条件としてスカウトしてもらったAもデビューすることが決まった
私の勘は当たっていたようで、社長も｢あれは絶対に大物になる｣とかなりご満悦だった
私がチームに入っても事務所は同じだから、連絡を取り合ったり会って出かけたりするのは普通に出来た
前に比べたら少し頻度は減ったかもだけど
そして、お互いのライブを見に行き合うというのもよくやっていた
初めてAのライブを生で見た時の感覚は、今でも忘れられない──────
『みんな〜！！今日はライブに来てくれてありがとう！！最後まで一緒に楽しもうね〜！！！』
Aがそう言うと湧き上がる歓声、そこから歌が始まって場はさらに盛り上がる
その瞬間、分からされたんだ…どれだけ綺麗な嘘も、本当には敵わないのだと
Aが振りまく笑顔もファンサも歌詞の中に入っている好きだとか、愛してるという歌詞…そして
『みんな〜！！！愛してるよ〜！！！』
私達への愛の言葉も、どれも全て本当だった。
Aはこの時、この会場にいる全ての人を愛していた。
無条件に、何の見返りもなく与えられた愛情に…心が揺らがないはずもなくて
与えられる幸せ、そして…この子を愛したいと思わせる幸せを、Aは与えてくれる…！
気づいた時には、思わず叫ばずにはいられないんだ
アイ｢っ…私も…！！！｣
『っ！』
その時、Aがこちらに気付いてくれたような気がした
勘違いでも良かった、この高ぶる感情に…貴方の愛に応えたい私に気付いてくれたことが
何よりも嬉しかったんだ
『…もっと自信を持って、笑って？私は貴方を愛しているから！』
生まれて初めて、嬉しさで涙が出た
今殺してくれって、こういう時に言うのかなぁ…本当に敵わない…
皆が夢見ていた理想のアイドルが、今ここにいる
本当の愛をくれる存在が、ここにいるんだ…！
誰も越えられない、越えられるはずがない存在…真似ることも不可能な完全なる究極の…私のアイドル
だからもう、独り占めはしないよ…少し寂しいけど多くの人を愛せる貴方は多くの人から愛される
そんな貴方が私は…
だから、最後に嘘をついた貴方も…貴方を独り占めしようとした誰かも私は絶対に許さない
だけど…貴方は戻ってきてくれた、だからもういいんだよ
今度は私が、愛する番だね。
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マニ。(プロフ) - 甘雪さん» ✉️。こんにちは！とても面白いです！もしよろしければ一緒にボードで会話したいのですが不可能でしょうか？これからも更新応援してます💖☺️ (2月12日 11時) (
レス) id: f769238e4f (このIDを非表示/違反報告)
甘雪(プロフ) - りこまるさん» 私も心の中で叫びながらこの話書いてました…生存ifの方が良かったかもしれない… (2月11日 21時) (レス) id: bc2917c11b (このIDを非表示/違反報告)
りこまる - あ、あいいいいいい！！！ (1月4日 20時) (レス) @page21 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
花雪(プロフ) - こじさん» ありがとうございます!!色々私生活が忙しくてなかなか更新できずすみません....一段落したら更新しますのでしばしのお待ちを...!! (6月19日 21時) (レス) @page12 id: bc2917c11b (このIDを非表示/違反報告)
こじ - 十一話も頑張れ〜〜✨ (6月19日 0時) (レス) id: c568b73313 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋 | 作成日時：2023年5月28日 0時
