1対1 ページ26
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翌日。
私はスモーキーの前に立った。
スモ「……何の用だ。」
椅子に座っているスモーキーの目が、睨みを効かせながら私を捉える。
A「お礼、言おうと思って。肩、治ったから。」
スモ「そうか。だったらさっさと立ち去…」
A「で。」
スモーキーの言葉に被せると、彼の眉がピクリと上がった。
A「ここからが本題。」
スモ「……」
既に、その瞳の鋭さに1歩後ずさりしてしまいそうだ。
そのくらい、敵意がみられる瞳は怖い。
A「私を、ここに置いてほしい。」
スモ「…理由は?」
A「私が、ここに居たいから。」
スモ「……ふざけるな。興味本位なら今すぐ出ていけ。」
A「興味本位じゃない。ここの人が好きだから、ここに居たいの。」
スモ「……」
周りのRUDEの人たちも、建物の上や、物陰から静かに見守っていた。
私は、懐から封筒を取り出した。
それをスモーキーに差し出す。
A「…30万入ってる。私が探偵の仕事しながら少しずつ貯めた。スモーキーのいう家族のために使って。」
着手金、とでもいおうか。
仕事のことは、言うしかなかった。
少しでも、私自身のことを明かしておきたかったからだ。
A「……危険な奴だと思ったら、その時は追放なり何なりしてくれていい。だから……私をRUDEに入れて欲しい。」
スモ「…!!!」
RUDEの一員になる。
これには、端で様子を見ていたレオも驚きのようだった。
そんなレオに構わず話を続ける。
A「スモーキーやレオ達は、顔が知れてるでしょ。ララを使うわけには行かないだろうし。どこかに潜り込ませるには打って付けじゃない?」
スモ「…お前がやらかさないとは限らない。」
A「探偵の仕事、ほとんどそう言うものばかりだったの。慣れてる。もしバレたとしても、私とRUDEは赤の他人でやり過ごせばいい。」
スモ「……」
傍から見たら、自分を売っているように聞こえるだろうか。
だけど、これが、1番スモーキーにとって利用価値があると思ってもらえそうだった。
スモーキーはしばらく黙っていたが、やがて低い声で言った。
スモ「……1週間。お前の仕事ぶりを見る。それで、家族になるか決める。」
せいぜい精進してみろ、とスモーキーは不敵な笑みを浮かべた。
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らな。(プロフ) - ど根性オレンジさん» オレンジさん!こんばんは!(^^) 今は恐ろしい点数が帰ってこないかヒヤヒヤしてます...笑 励みですか!それは嬉しい(*^^*) テスト頑張ってくださいね! (2018年5月19日 23時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
ど根性オレンジ - 私はテスト1週間前...´^`うらやましいです...でも更新を励みにしてがんばります!!!更新がんばって下さい!!!\(^∀^)/ (2018年5月19日 22時) (レス) id: 37c11fdefd (このIDを非表示/違反報告)
ちは - らな。さん» はい!( ´∀`) (2018年5月11日 22時) (レス) id: 68e56ad9ca (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ちはさん» ありがとうございます!ちはさんもですか!頑張りましょうね...(;;)笑 (2018年5月10日 23時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
ちは - らな。さん» 今日一気に読んですごくキュンキュンしてます!(≧∀≦)私もテスト2週間前です(^_^;)テスト頑張ってください!応援してます! (2018年5月9日 22時) (レス) id: 68e56ad9ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らな。 | 作成日時:2018年4月25日 0時