白濱くんが呼び捨てをしない理由。[Alan.S]

放課後のお客さん ページ13

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Aside






……ひょんなことから始まってしまった、私と白濱くんの賭け。



だけど、それから3日間、一切出会わなくて。




このまま賭けも自然消滅してくれれば……って
淡い期待を抱いていた放課後。





｢Aー！お客さん！｣





クラスメイトが入口から私の名前を呼んだ。




平日に珍しく、今日は部活がない。



…部員が何か連絡事項でも言いに来たのだろうか。





A｢誰ー？｣





そう言いながら、入口へと歩み寄った。



すると、そこに居たのは。





A｢……げっ。｣



亜嵐｢3日ぶり。笑｣





私の顔が引きつったのも気にすることなく、
ニコニコと笑顔の白濱くん。



対照的な私たちを、通りすがる人が見つめた。




……いや、イケメンな白濱くんに目が止まってるだけか。





亜嵐｢これから暇？｣



A｢……部活がある。｣



亜嵐｢あれ？今日は男バスは休みでしょ？｣



A｢……っ、｣





…なんで知ってるの。





A｢…美月との約束が。｣



亜嵐｢美月ちゃん、今日は何も約束してないって言ってたけど？｣



A｢…っ！！！｣





…どうにかして逃げようとしてること、
完全に白濱くんに読まれてる。



他に言い訳が見つからなくて黙っていると、
不意に鞄を取られて。





A｢ちょ…！｣



亜嵐｢ちょっと付き合ってくれない？｣





そう言った白濱くんは、
私に有無を言わさず、私の手を掴むと歩き出した。





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