好き。…嘘、大好き。〜after story〜[佐野玲於]

ダメなわけない ページ7

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玲於side





玲於｢寂しくて泣くなよ。｣


A｢残念ながら泣きません。そんなにか弱くないんで。｣


玲於｢…チッ、つまんね。｣


A｢あ、舌打ちした。｣




こっち振り返って、それダメ！ってまた怒ってる。


舌打ちに関しては厳しいんだよね、こいつ。





グチグチ怒ってたAだけど、言うこと言いきったのか、いきなり静かになった。


少し不思議に思ってると
1度視線を下に落としたAは
今度は様子を伺うように見つめてきて。




玲於｢…なに？｣


A｢いや、その、さ。｣


玲於｢なんだよ。はっきり言えって。｣


A｢……………電話。｣


玲於｢電話？｣


A｢……会えない間、電話、していいかなって。｣




…なんだよそれ。


……ダメなわけないじゃん。




それが本音だけど、素直に言えないのが俺で。




玲於｢……まあ、すればいいんじゃない？｣




言えたのが、そんな言葉。



無愛想だなって我ながら思うけど、
Aは分かりやすく表情を明るくさせて、
うん！って頷いた。




その笑顔を見て、ふと思うんだ。




玲於｢…あーあ、ツアーの時に時間戻んねぇかな。｣


A｢え、なに？いきなり。笑｣


玲於｢そしたらほぼ毎日会うじゃん。まあ、ライブはきついけど。Aが他のライブに同行することもないし。｣


A｢あ、寂しいんだ？｣


玲於｢うるせぇ。そんなんじゃねぇよ。｣


A｢じゃあ何なの？笑｣


玲於｢……3週間抱けないなっていう話。｣


A｢なっ…！！！｣




どんなこと言ったらAが顔赤くするのか、分かってるつもり。



案の定、これでもかと言わんばかりに真っ赤になったAに
クッションを投げつけられた。





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