好き。…嘘、大好き。【6】[佐野玲於]

ぎこちない挨拶 ページ35

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玲於side




それから数日。


ツアーまであと1週間ってことで
今日のリハはやや軽めだった。


体も休めるってことも大切なんだけど
これから1週間気を抜いたら、体力が落ちてしまいそうで、それが嫌で。



当然のように、隼とメンさん引き連れてトレーニングへ。


バイクを3人並んで漕いでると、隼またAいじりをしてくる。




隼｢今日、早く終わりましたけど、会わなくていいんすか？｣


玲於｢うるさい。リハで会ったじゃんか。｣


隼｢いやぁ、ものたりないかなぁって！｣


玲於｢……金髪豚野郎、出荷すんぞ。｣


メン｢玲於、怖い怖い。笑｣




Aのことよく知ってるからって、
ここぞとばかりに調子乗っちゃってさ。


いつもはいじられ役のくせに。




そのあとも俺がきっつ、とか言ってると
すぐさまAの名前出してきたりして。


結局、いじられた分、その倍にいじり返して
俺達はジムを出た。




玲於｢……あ。｣


隼｢ん？｣


玲於｢スマホ、ジムに忘れた。｣


メン｢あー、取り入ってくる？｣




着替えに向かう途中で、
俺はジムへを逆戻り。


いざジムに行ってみれば、そこにはさっきまでいなかった人が。




壱馬｢…お疲れ様です。｣


玲於｢…お疲れ。｣




少しだけぎこちない挨拶を俺達は交わした。




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