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勘違い ページ20

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Aside




黙ったままの私に、玲於くんは優しく語りかけた。




玲於「……ほんとに嫌いなら、もう、お前に近づかない。」


A「…っ!!嫌いなんかじゃない……っ」




思わず、本音が漏れる。




A「別に、嫌いになったわけじゃない。ただ、もう、これ以上、勘違いしたくないの……」




勘違いして、勝手に浮かれて
ただの自惚れだって分かって、悲しくなる。


それが、もう嫌なんだ。




振り絞るように口にした言葉に、
玲於くんは黙って耳を傾けていた。


そして、ゆっくり立ち上がりながら、




玲於「……わかった。」




ポツリと呟く。


そんな玲於くんを、私は見上げることができなくて。




…ああ、本当に、終わりだ。


そう考えた途端、目尻が熱くなって視界が歪んでくる。




もう少しだけ、我慢。


玲於くんがいなくなったら、泣いていいから。




だけど、そのまま立ち去ると予想していた玲於くんは、その場でスマホを操作し始めて。




玲於「……あ、もしもし、テルさん?今日、Aとふたりで店行くから。」


A「……へ?」




歪んだ視界で見上げれば、
かろうじて見えた、耳にスマホを当てて話してる玲於くん。


テルさんと思われる相手との通話を切ると、私をじっと見下ろして。




A「ちょ、何して……」


玲於「テルさんに電話。」


A「そんなことはわかってるって。なんで、あんなこと……」




戸惑う私を放っといて
仕事終わったらすぐ集合、なんて勝手に決めていく。



絶対来いよ、なんて念を押されて。


去り際、未だぽかんとする私に玲於くんはこう言った。




玲於「…勘違い、したくないんだろ?」




.

逃げ出したい→←近くて遠い



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ハナリーン(プロフ) - もう本当にきゅんきゅんしすぎて死にそうで、にやけがとまりません……。改めて玲於くんがまた好きになってしまいました。幸せな時間をありがとうございます……! (2019年3月24日 7時) (レス) id: 33cb9575e2 (このIDを非表示/違反報告)
ど根性オレンジ(プロフ) - はい!O(≧ω≦)O語りましょう!(≧∀≦) (2019年1月9日 20時) (レス) id: 20d845d7dd (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ちょんさん» 嬉しいコメントありがとうございます(*´-`*) がんばってきます!!! (2019年1月8日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - SOLTWORLDさん» なんですかこのにやけてしまうコメントは。笑 ありがとうございます(*^^*) 番外編までしばしお待ちくださいヽ(´ー`)ノ (2019年1月8日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)
らな。(プロフ) - ど根性オレンジさん» オレンジさぁぁあん!!!がんばってきます〜!!また語りましょう。笑 (2019年1月8日 20時) (レス) id: 3fd04ece2f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らな。 | 作成日時:2018年12月2日 0時

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