好き。...嘘、大好き｡【2】[佐野玲於]

サービス ページ46

.


Aside



久しぶりのダンス。


踊ってて、すごく、すごく、気持ちよかったの。



あ、この感覚だ、って
すぐにわかった。


ちらりと先生の方を見れば、
先生も頷いていて。



踊り終わると、茶封筒を渡された。


この前、見せられるだけで
もらえなかったやつ。




さっそく、中の内容を見てみると。




A｢…GENERATIONS……｣


講師｢そ。これはAがいいんじゃないかっていう、私と、上の判断。｣


A｢ありがとうございます……！！｣




心から先生にお礼を言った。





、






A｢……まあ、そんなことがあって、ここに資料があるわけですよ。｣


玲於｢まあ、よかったんじゃね？｣


A｢もっと反応してくれてもいいのに！｣


玲於｢Aのテンションについて行けないの。｣




お店の、この前と同じ席。


さっきからテンション上がりっぱなしの私を
グラスに口つけながら、軽くあしらう玲於くん。




まあ、今日くらいは許してよ

本当に嬉しいんだからさ。




一段と、顔も緩みやすくなってて。


そんな私を見て、バーテンさんはニコニコして。




｢幸せそうな顔してますね？｣


A｢最高のお仕事貰えたんです！｣


｢それはそれは。おめでとうございます。｣




すると、バーテンさん
あ！って、何かを思い出したように、1度店の奥に消えて。


何事かと思えば、
ケーキらしきものが乗ったお皿を手にして
私たちのもとに再びやってくる。




｢これ、明日からのメニューなんですけど…どうぞ。｣


A｢えっ、｣




驚く私に笑いながら




｢…サービスです。｣




他のお客様には内緒で、って
バーテンさんは口元に人差し指を立てた。




.

飽きない→←いいこと

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す