キミの嘘も、寝顔も、明日も。-Ki-【8】

幸せだよ ページ28

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「とっても綺麗ですよ」



「…ありがとうございます、//」
















あなたが素敵なプロポーズをしてくれたあの日から、一年の月日が流れようとしている。



私は今日、あなたと結婚します。



















「新郎様がお待ちです。お通ししてもいいでしょうか？」



「…あ、はいっ」













コンコン、てノックされた扉。



少し緊張気味な表情で現れた、真っ白なタキシード姿のあなた。














宏光「…すげぇ綺麗」














照れたようにはにかんだあなたが呟く。













「宏くんもかっこいいです」



宏光「へへっ、だろ？(笑)」













タキシードの袖をビシ、って引っ張りポーズを決める宏くんに微笑む。

















…本当はね、



結婚式はしないでおこう、っていう話だったんだ。



私達二人とも、一度は式を挙げた身だから。



だけど、それを聞いたWelinaの優子さんがこう言ってくれたの。













優子「そんなのさみしいじゃない！結婚パーティとしてうちで形だけでもやりましょうよ！！」













うれしかった。



宏くんと一緒になるっていう形としての物、本当はしたいって思ってたから。



二人で話し合って、是非お願いします、って。



本当に仲の良い人達だけを集めて、ささやかだけど式を挙げられることがうれしくて堪らなかった。



















宏光「なんか緊張すんね」



「…はい。さっきから心臓バクバクいってます…」













胸に手を当て、ハァ…って息を吐く。



そんな私の手を取り握り締めた宏くんは、真っ直ぐに私を見つめ柔らかな表情を見せた。













宏光「俺今すげぇ幸せだよ」













私の手の甲を優しく親指で撫でながら、愛おしそうに私を見つめるあなたが呟く。



私も幸せだよ、って応えたいけど、口を開いたら今にも泣いちゃいそうで。



あなたの目を見つめながら、必死で唇を噛んで耐えてたのに…













宏光「…お前となら、どんなことも乗り越えられる気がするんだ。この先何があっても、俺は必ずAの笑顔を守ってくよ」



「…っ、」














見事に私の涙腺を崩壊させた彼。



まだ早いだろ、って笑いながら溢れ出した私の涙を掬い上げてくれる。







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