世界一幸せな家族に ページ27
.
宏光「泣き過ぎ(笑)ほら、鼻かんで」
「だってぇぇ…っ、」
あれからじわじわきてしまった私は、浜辺で大泣き。
しょーがねぇな、って苦笑いの宏くんがティッシュを差し出してくれる。
宏光「…本当はさ、お前の誕生日に言おうかなって考えてたの。俺」
ティッシュで私の鼻を拭きながら呟く宏くん。
宏光「…でも、まだ早いかなぁ〜みたいに思っちゃって。結局俺も自分に自身無かったし、勇気も無くてさ。あん時は言えなかったんだよなぁー…」
うりゃっ、て私の鼻をつまんで笑ってる彼を見つめる。
私のことたくさん考えてくれたんだ、って。
うれしくて、そんな彼が愛おしくて堪らない。
「…ありがとうございますっ」
ぎゅ、って彼に抱きつけば、すぐに彼からも返ってくるその温もり。
流れた涙で頬にくっ付いた髪を優しく耳にかけてくれた彼は、少し真剣な表情で私を見つめた。
宏光「…赤ちゃん、さ。ダメになっちゃったから結婚するとか、そういうんじゃねぇから」
「…はい、」
宏光「お前のことが本気で好き。愛してる。ずっと一緒にいたいって思う。純粋に、ただそれだけ。お前を幸せにしてやりたいし、お前と一緒に幸せになりたい。今はまだ婚約だけど、こっちの指も俺に予約させて?」
左手の薬指に優しく触れる宏くんに、こくこく、ってただ必死に頷いて。
また溢れてくる涙を、指先で優しく拭ってくれる彼にキスをした。
宏光「…約束する。お前のこと絶対幸せにするって。はなと三人で、これから世界一幸せな家族になろうぜ」
「はいっ…!」
今、この瞬間。
きっと私は、もうすでに世界で一番幸せだよ。
「ねぇ宏くん」
宏光「ん?」
「……幸せにしてください」
あたりまえだろ、ってはにかんで。
私の頬をむぎゅーって挟む。
宏光「愛してる」
ねぇ、宏くん
あなたとなら、どんな未来でもきっと幸せ。
今なら言える気がするの。
きっと私は、あなたと出会うために産まれてきたんだ、って。
今までのことも、きっとあなたに会うべくして訪れたことだったんだ、って。
.
2084人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆなゆな - ほんとに感動しました。気づいたらもう涙が溢れてて(;▽;) 家族の温かみとか夫婦で支え合う力だったりほんとに泣けます。作者さんに感謝です! (2017年5月1日 23時) (レス) id: eb076903e0 (このIDを非表示/違反報告)
たかはし - これ読みながら大号泣でほんとに感動しかありません!これを書いてくださりありがとうございます。これからも頑張ってください。 (2016年12月24日 2時) (レス) id: c048a22f47 (このIDを非表示/違反報告)
菜那(プロフ) - 初めまして!キミ明日、何回も繰り返し読ませて頂いてます!そして、お疲れ様でした!この作品は家族の温かさを知る事ができました。作者様に感謝です!キミ明日は、終わってしまって寂しいけれど、これからも作者様の作品を読ませて頂きます!作者様、大好きです! (2016年4月16日 22時) (レス) id: 745f785af6 (このIDを非表示/違反報告)
ユミ - はじめまして。ユミといいます。この作品が終わってもう何ヵ月もたっているんでしょうけれど、あまりにも感動したんでコメントさせてください笑 私、気づいたら携帯握りしめて泣いてました。すごくすごく感動しました。これからも素敵な作品を作ってください。 (2016年4月15日 22時) (レス) id: 80bc047b90 (このIDを非表示/違反報告)
白玉(プロフ) - 涙が止まらないくらいすごく素晴らしい作品でした!!この作品を見て改めて家族のあたたかさを知ることができました。ありがとうございます!これから番外編見させていただきます!応援してます! (2016年2月25日 19時) (レス) id: 961c28ad46 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:K | 作成日時:2015年5月4日 22時