右手の薬指 ページ26
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宏光「トンネル開通させようぜ!」
その宏くんの一言ではじまった砂遊び。
大の大人二人が真剣に砂の山を作ってる(笑)
宏光「うし、掘ってくぞ」
宏くんのその合図でキャーキャー言いながら穴を掘る。
子供の時こうやってよく公園の砂場で遊んでたっけ、なんて思いながら夢中になってた。
宏光「はい、開通〜」
いつの間にか宏くんの手に握られてた砂だらけの右手。
砂山の向こうから無邪気な宏くんの笑顔が見えて微笑んだ。
宏光「あれ?A、手に虫が…」
「ひぇっっ!??いやぁあぁっ」
慌てて引っこ抜いた手をぶんぶんと降る私。
大笑いしてる宏くんに急いで駆け寄って右手を差し出した。
宏光「んふふ。A、よーく見てみ?」
そう言われて、恐る恐る右手を見つめてみる……
「…え…?」
右手の薬指に光る、指輪…
それは紛れもなく横尾さんのお店ではめたあの指輪で。
唯一違うのは、小さな青い石が埋め込んである事のみ。
宏光「んふふ。びっくりした?」
口を開けて固まる私を満面の笑みで見つめる宏くん。
「…びっくりっていうか…、これはっ……」
宏光「婚約指輪」
「へっっ!??」
宏くんの顔を凝視し再び固まった私に、ニヤリと意味深な笑みを浮かべた宏くん。
次の瞬間、海に向かって走り出した。
宏光「Aーーーーっ!!! 俺と結婚してくれぇぇぇーーーーーーっ!!!!!」
そう海に向かって叫ぶ宏くんの後ろ姿。
何が起こったかわからず唖然とする私。
「…ちょっ、……えぇっ!?!??」
わたわたする私を振り返った彼の顔は、照れ隠しのようなはにかみ顏。
その顔を見て途端に熱を帯びる私に、彼は再び叫んだ。
宏光「へーんーじーはーーーっっ!??」
…へ、返事って……、////
戸惑いながらも、頭の上で大きく作ったマル。
それをみた彼が、よっしゃー!!って盛大なガッツポーズを見せて。
駆け寄ってきた彼に抱き締められて、ジワリと目の奥が熱くなるのを感じた。
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ゆなゆな - ほんとに感動しました。気づいたらもう涙が溢れてて(;▽;) 家族の温かみとか夫婦で支え合う力だったりほんとに泣けます。作者さんに感謝です! (2017年5月1日 23時) (レス) id: eb076903e0 (このIDを非表示/違反報告)
たかはし - これ読みながら大号泣でほんとに感動しかありません!これを書いてくださりありがとうございます。これからも頑張ってください。 (2016年12月24日 2時) (レス) id: c048a22f47 (このIDを非表示/違反報告)
菜那(プロフ) - 初めまして!キミ明日、何回も繰り返し読ませて頂いてます!そして、お疲れ様でした!この作品は家族の温かさを知る事ができました。作者様に感謝です!キミ明日は、終わってしまって寂しいけれど、これからも作者様の作品を読ませて頂きます!作者様、大好きです! (2016年4月16日 22時) (レス) id: 745f785af6 (このIDを非表示/違反報告)
ユミ - はじめまして。ユミといいます。この作品が終わってもう何ヵ月もたっているんでしょうけれど、あまりにも感動したんでコメントさせてください笑 私、気づいたら携帯握りしめて泣いてました。すごくすごく感動しました。これからも素敵な作品を作ってください。 (2016年4月15日 22時) (レス) id: 80bc047b90 (このIDを非表示/違反報告)
白玉(プロフ) - 涙が止まらないくらいすごく素晴らしい作品でした!!この作品を見て改めて家族のあたたかさを知ることができました。ありがとうございます!これから番外編見させていただきます!応援してます! (2016年2月25日 19時) (レス) id: 961c28ad46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:K | 作成日時:2015年5月4日 22時