バカなのは私 ページ14
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「…っう……く…、…ぅぅ…っ…」
乗り込んだタクシーの中。
こみ上げてきた涙が堰を切ったように流れてくる私を、隣の裕太くんが困ったように覗き込む。
玉「ごめんね、俺のせいで…」
「……っんん、…裕太くんのせいじゃ…ない…からっ…、」
玉「…」
「……私が悪いんです、…宏くんを…誤解させるようなことしちゃったから…」
玉「…」
「…だから、…怒らせちゃったんです……」
あの日、私が嘘をついて裕太くんと食事に行ったこと。
宏くんは知ってた。
だから最近態度があんなんだったのかな。
なのに私は、そんなことも知らずに一人でもやもやしてたんだ。
全部私が悪いのに、宏くんの気持ちなんて考えようともしなかったなんて……
「……最低ですね、私……」
ほんと、最低。
バカなのは私の方だよ、宏くん。
ごめんね…
本当にごめんなさい……
玉「…もう泣かないで」
「……っん…、すいませ…っ、」
玉「…んー…、じゃあとりあえずー…」
「…」
玉「……今日は、俺の家に来る？」
「…」
どうしよう、って一瞬考えた。
でも、今帰ったって結局一緒だよ、って。
玉「とりあえず今はお互いに落ち着こうよ。それに他に行くとこないでしょ？」
「…」
少しの罪悪感を抱きながらも、タクシーに揺られて裕太くんのマンションへと向かう。
玉「どーぞ。上がって？」
「お、お邪魔します…」
玉「ふふっ。もしかして緊張してる？(笑)」
「…まぁ、」
玉「二回目じゃん、この前来てくれたでしょ？」
「そう…ですけどっ…、」
いくら裕太くんの部屋とはいえ、裕太くんだって男の子だし。
緊張ぐらいしますよ、私だって。
あの日は裕太くんが心配で、勢いで来ちゃって押しかけたようなもんだったから。
玉「体調は平気？俺こっちで寝るから、Aちゃんはベッド使ってね」
「っえ、でも…」
玉「いいから。ちゃんと寝ないと体調悪化しちゃうよ？」
「…すいません、ありがとうございます」
玉「ん、おやすみ」
「おやすみなさい」
優しく微笑んだ裕太くんが、私の頭にそっと触れた。
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ゆなゆな - ほんとに感動しました。気づいたらもう涙が溢れてて(；▽；) 家族の温かみとか夫婦で支え合う力だったりほんとに泣けます。作者さんに感謝です！ (2017年5月1日 23時) (
レス) id: eb076903e0 (このIDを非表示/違反報告)
たかはし - これ読みながら大号泣でほんとに感動しかありません！これを書いてくださりありがとうございます。これからも頑張ってください。 (2016年12月24日 2時) (レス) id: c048a22f47 (このIDを非表示/違反報告)
菜那(プロフ) - 初めまして！キミ明日、何回も繰り返し読ませて頂いてます！そして、お疲れ様でした！この作品は家族の温かさを知る事ができました。作者様に感謝です！キミ明日は、終わってしまって寂しいけれど、これからも作者様の作品を読ませて頂きます！作者様、大好きです！ (2016年4月16日 22時) (レス) id: 745f785af6 (このIDを非表示/違反報告)
ユミ - はじめまして。ユミといいます。この作品が終わってもう何ヵ月もたっているんでしょうけれど、あまりにも感動したんでコメントさせてください笑 私、気づいたら携帯握りしめて泣いてました。すごくすごく感動しました。これからも素敵な作品を作ってください。 (2016年4月15日 22時) (レス) id: 80bc047b90 (このIDを非表示/違反報告)
白玉(プロフ) - 涙が止まらないくらいすごく素晴らしい作品でした！！この作品を見て改めて家族のあたたかさを知ることができました。ありがとうございます！これから番外編見させていただきます！応援してます！ (2016年2月25日 19時) (レス) id: 961c28ad46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K
| 作成日時：2015年5月4日 22時
