宏光side〜疑惑編〜 ページ12
.
そう、
あの日俺は考えに考えまくった。
だって確かにあの写メの貼ってあった日は、Aは松井さんと食事する、って言ってた日だったはず。
俺の中に疑惑が生まれたんだ。
宮「きたや〜ん、どうした怖い顔して〜」
宏光「あ？」
宮「…え、…あ、すいません」
宮田に理由もなく謝られるくらいの顔をしてたらしい。
そんっくらい考えたんだ、俺は。
Aが俺に嘘ついてまで玉森くんと食事するしたかったのかな、って。
俺らのことやっぱり限界がきたのかな、って。
やっぱ無理だったのかな、って。
でも、それならそうとちゃんと話して欲しいよ。
もしAが玉森くんが良くなったんだったら、それはそれでいい。
ちゃんと受け止められるよう努力するから。
仕方ねぇよ。
俺と玉森くんだったら比べものになんねぇもん。
でも、そう心の中では思うんだけど、実際Aを目の前にすると言い出せなくて。
結局俺は怖いんだよ、Aを失うのが。
だから俺は、そのままずるずる悶々とした日々を過ごしてたんだ。
…そして、今日。
会社でもずっと話を切り出すタイミングのシミュレーションとかしてた。
結局今日も仕事終わったの遅くて、あいつ寝てたらどうしよう、って急いでマンションまで帰ってきた俺。
宏光「…なんか妙に緊張してきたな」
エレベーター乗り込んだ瞬間に心臓がドキドキ。
ーカチャ…
でも、そのドキドキは…
玄関の扉を開いた瞬間、違うドキドキに変わったんだ。
宏光「…誰の靴だよ」
玄関に丁寧に揃えられた男物の靴。
なんとなくだけど、見覚えがあった。
宏光「…はっ、…まさかな…」
気分が悪くなるほどに脈打つ心臓。
まるで全身でドキドキいってるかのように音が聞こえる。
誰もいないリビングを目にして、吐き気までしてきた。
ーガチャ…
Aの部屋のドアを開ける。
俺の視界に飛び込んできたのは、ベッドの上でAに覆いかぶさる玉森くんの姿だった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2084人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆなゆな - ほんとに感動しました。気づいたらもう涙が溢れてて(；▽；) 家族の温かみとか夫婦で支え合う力だったりほんとに泣けます。作者さんに感謝です！ (2017年5月1日 23時) (
レス) id: eb076903e0 (このIDを非表示/違反報告)
たかはし - これ読みながら大号泣でほんとに感動しかありません！これを書いてくださりありがとうございます。これからも頑張ってください。 (2016年12月24日 2時) (レス) id: c048a22f47 (このIDを非表示/違反報告)
菜那(プロフ) - 初めまして！キミ明日、何回も繰り返し読ませて頂いてます！そして、お疲れ様でした！この作品は家族の温かさを知る事ができました。作者様に感謝です！キミ明日は、終わってしまって寂しいけれど、これからも作者様の作品を読ませて頂きます！作者様、大好きです！ (2016年4月16日 22時) (レス) id: 745f785af6 (このIDを非表示/違反報告)
ユミ - はじめまして。ユミといいます。この作品が終わってもう何ヵ月もたっているんでしょうけれど、あまりにも感動したんでコメントさせてください笑 私、気づいたら携帯握りしめて泣いてました。すごくすごく感動しました。これからも素敵な作品を作ってください。 (2016年4月15日 22時) (レス) id: 80bc047b90 (このIDを非表示/違反報告)
白玉(プロフ) - 涙が止まらないくらいすごく素晴らしい作品でした！！この作品を見て改めて家族のあたたかさを知ることができました。ありがとうございます！これから番外編見させていただきます！応援してます！ (2016年2月25日 19時) (レス) id: 961c28ad46 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：K
| 作成日時：2015年5月4日 22時
