裕太くんち ページ2
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「千ちゃん、裕太くんちの住所知ってる?」
千「え?んー、住所まではわかんないけど場所ならわかるよ?なに?どうしたの?」
「…千ちゃん、この後予定は?」
千「え?無いけど」
「じゃあお願い、一緒に来てっ」
千「へっ?どこに!?」
「裕太くんちっ!」
千ちゃんの腕を半ば強制的に引っ張って、外でタクシーを捕まえた。
乗り込んだタクシーの中で千ちゃんに事情を説明して、裕太くんちまで案内してもらうことに。
「…あ、すいません!ちょっとコンビニ寄ってもらっていいですか?!」
途中のコンビニで冷えピタや清涼飲料水、ゼリーや果物を購入。
そこから少しして、ここだよ、って千ちゃんが指差したマンション。
二人でタクシー降りて、エントランスでエレベーターを待つ。
千「あれ?何階だったっけ…?」
「え?」
エレベーター乗る間際にそんなことを呟いた千ちゃんに視線を向ける。
千「えーっと…確か…、誰かの誕生日と一緒だって言ってたんだよなぁーーー…んーーー…、」
誰かの誕生日…、
「303じゃないですか…?」
千「…それだっ、三階!!」
「…」
千「そうそう、Aちゃんの誕生日だって言ってたわ!」
「へぇーー…、そうなんですね」
そう言えば今気付いたけど、
うちの部屋番号、317だ…
すごい偶然。
ーピンポーン…、
303の部屋の前に辿り着き、インターホンを鳴らす。
『……はい、』
少しして聞こえてきたその声は、酷く小さく低い声だった。
「…あのっ、Aですっ」
玉『……え?』
「いきなり来ちゃってすいません、ライン見て心配になっちゃって…、それで…、」
千「たまもりー、お前平気かー?」
玉『……お前もかよ、』
千「っえ!?ひどくないっ!?」
「千ちゃんにここを教えてもらったんです!…あのっ、コンビニでいろいろ買ってきたんで開けてもらえませんか?」
玉『……ん、待ってて』
ブ、ってインターホンが切れて、またしばらくしてガチャ、って音がして。
開いた扉の隙間から、真っ赤な顔した裕太くんがふらふらと姿を現した。
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ゆなゆな - ほんとに感動しました。気づいたらもう涙が溢れてて(;▽;) 家族の温かみとか夫婦で支え合う力だったりほんとに泣けます。作者さんに感謝です! (2017年5月1日 23時) (レス) id: eb076903e0 (このIDを非表示/違反報告)
たかはし - これ読みながら大号泣でほんとに感動しかありません!これを書いてくださりありがとうございます。これからも頑張ってください。 (2016年12月24日 2時) (レス) id: c048a22f47 (このIDを非表示/違反報告)
菜那(プロフ) - 初めまして!キミ明日、何回も繰り返し読ませて頂いてます!そして、お疲れ様でした!この作品は家族の温かさを知る事ができました。作者様に感謝です!キミ明日は、終わってしまって寂しいけれど、これからも作者様の作品を読ませて頂きます!作者様、大好きです! (2016年4月16日 22時) (レス) id: 745f785af6 (このIDを非表示/違反報告)
ユミ - はじめまして。ユミといいます。この作品が終わってもう何ヵ月もたっているんでしょうけれど、あまりにも感動したんでコメントさせてください笑 私、気づいたら携帯握りしめて泣いてました。すごくすごく感動しました。これからも素敵な作品を作ってください。 (2016年4月15日 22時) (レス) id: 80bc047b90 (このIDを非表示/違反報告)
白玉(プロフ) - 涙が止まらないくらいすごく素晴らしい作品でした!!この作品を見て改めて家族のあたたかさを知ることができました。ありがとうございます!これから番外編見させていただきます!応援してます! (2016年2月25日 19時) (レス) id: 961c28ad46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:K | 作成日時:2015年5月4日 22時